来年3月に開催される第4回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で優勝候補の一角とされる強豪ベネズエラ代表に“お家騒動”が勃発している。オマー・ビスケル監督が突如解任され、新監督就任が内定する中、マリナーズのエース右腕フェリックス・ヘ…

来年3月に開催される第4回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で優勝候補の一角とされる強豪ベネズエラ代表に“お家騒動”が勃発している。オマー・ビスケル監督が突如解任され、新監督就任が内定する中、マリナーズのエース右腕フェリックス・ヘルナンデス投手やタイガースの強打者ミゲル・カブレラ内野手らスーパースターが監督解任劇に激怒。大会参加のボイコット声明を発表する異常事態に発展している。

■右腕ヘルナンデスや強打者カブレラが共同声明

 来年3月に開催される第4回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で優勝候補の一角とされる強豪ベネズエラ代表に“お家騒動”が勃発している。オマー・ビスケル監督が突如解任され、新監督就任が内定する中、マリナーズのエース右腕フェリックス・ヘルナンデス投手やタイガースの強打者ミゲル・カブレラ内野手らスーパースターが監督解任劇に激怒。大会参加のボイコット声明を発表する異常事態に発展している。

 “キング”の愛称で知られるヘルナンデスは1日(日本時間2日)、自身のインスタグラムでベネズエラ代表の実力者11人による共同声明を発表した。

 「ベネズエラ球界と我々の監督、オマー・ビスケルの名の下に、このチームは団結している。ビスケルがいなければ、我々はワールド・ベースボール・クラシックに参加しない」

 ロイヤルズのアルシデス・エスコバル内野手、レッドソックスのエドゥアルド・ロドリゲス投手、タイガースのビクター・マルティネス内野手、カブスのヘクター・ロンドン投手、マーリンズのマーティン・プラド内野手、ロイヤルズのサルバドール・ペレス捕手、ロッキーズのカルロス・ゴンザレス外野手、タイガースの三冠王ミゲル・カブレラ内野手、ロッキーズのジェラルド・パーラ外野手、ブレーブスのエンダー・インシアルテ外野手も連名で、ビスケル監督が更迭となれば、来年第4回を迎える国際大会への参加をボイコットする意思を明確にした。

■ビスケル監督「辞任を求めてきたが、その理由を尋ねている」

 ビスケル監督は現役時代にインディアンスなどで活躍した元内野手。ゴールドグラブ受賞11回に加え、メジャー通算2877安打を放ったベネズエラの国民的英雄だが、監督解任の憂き目に遭ったという。

 ベネズエラ地元紙「エル・ナシオナル」によると、ビスケル監督はスポンサーとの契約条項違反などを巡り、ベネズエラ代表のカルロス・ギーエンGMと議論に発展。解任を言い渡されたという。

 ビスケル監督は「私は何も辞めてはいない。彼は私に辞任を求めてきたが、私はその理由を尋ねている」と主張。MLB関係者によると、ビスケル監督の後任として現役時代にブレーブスなどでプレーした48歳のベネズエラ人、エドゥアルド・ペレス元捕手が登録されたという。

 スター軍団はビスケル監督の解任に断固反対し、大量ボイコットを宣言している。2009年の第3回大会で3位だった強豪国は激震に襲われている。