1位ブラジル、2位スペイン、フランス、4位アルゼンチン、5位オランダ、ドイツ、7位ベルギー、ポルトガル、オーストリア、…
1位ブラジル、2位スペイン、フランス、4位アルゼンチン、5位オランダ、ドイツ、7位ベルギー、ポルトガル、オーストリア、10位コロンビア、カメルーン、クロアチア、スロベニア......。これが独自推計の最新ランキングだ。
日本代表はオランダのユトレヒトで、9日にカメルーンと、13日にコートジボワールと親善試合を行なう。欧州で試合をするのになぜ欧州勢ではなくアフリカ勢と戦うのかといえば、欧州ではUEFAネーションズリーグが開催されているからだ。

オランダに集結した日本代表のメンバーの練習風景
ネーションズリーグはUEFAに加盟する55の国と地域の代表チームが、偶数年の9月から翌年の6月にかけて、欧州一を懸けて争う大会だ。55チームを実力に応じて4つのカテゴリー(リーグA~リーグD)に分け、それぞれでリーグ戦を行なう。最上位のリーグAでは4チームずつ4組に分かれて対戦し、各組の1位チーム同士(計4チーム)で準決勝と決勝を行ない、その優勝チームが欧州ナンバーワンチームとなる。B~Dのリーグでは昇格・降格をかけて戦う。実力の接近した国同士が競い合う形式をとっているところが、この大会の一番の特徴になる。
初回大会が開催されたのは2018-19シーズンで、今回は2回目。UEFAはこの他に4年に1度、ユーロを開催しているので、欧州の代表チームは欧州域内の相手と、コンスタントに対戦する環境の中にいる。その分、他の地域と交流する機会が減った。欧州の各国代表チームには、たとえば、日本までアウェー戦を戦うために出向くだけの時間的な余裕がなくなっている。
もっとも、今年6月に開催されるはずだったユーロ2020本大会は、コロナの影響で延期された。その開催は不透明な状況にあるが、一方で第2回のネーションズリーグは、この9月からスタートしている。すでに各国とも第2節の戦いを終了。10月11日から第3節の戦いを迎える。
初代の覇者はポルトガルで、準優勝はオランダだった。ポルトガルはユーロ2016フランス大会も制しているので、2大会連続欧州一に輝いたことになる。また、2016年ユーロ、2018年ロシアW杯と連続して予選落ちしたオランダにとっては、復活をアピールする機会になった。
今大会は、2戦を終えた段階で、グループAではベルギー(第2組)、ポルトガル、フランス(第3組)の3チームが2連勝。幸先のよいスタートを切っている。
去年の11月以降、コロナ禍でFIFAランキングがまったく動いていない現在、各国の代表チームの現状を探ろうとした時、一定の目安になるのが、チャンピオンズリーグ(CL)における選手個人の出場記録だ。
選手のステイタスを推し量る時、CLの出場回数は、代表試合(国際Aマッチ)の出場回数より重要視されるだろう。代表チームの力を探ろうとすれば、CLに選手を送り込んでいる国別の数に着目する手がある。
そこで、準々決勝以降をポルトガルのリスボンで短期集中開催した昨季(2019-20シーズン)のCLに目を向けてみた。以下のランキングは、準々決勝以降に出場した選手の国籍別の数とランキングである。
1位)スペイン20人
2位)フランス19人
3位)ドイツ人15人
4位)ブラジル14人
5位)アルゼンチン6人
6位)オランダ5人
7位)ベルギー、ポルトガル、イタリア、オーストリア各4人
11位)イングランド3人
12位)カメルーン、クロアチア、コロンビア、スロベニア各2人
16位)アメリカ、アルジェリア、アルバニア、ウクライナ、ウルグアイ、カナダ、コスタリカ、スイス、スウェーデン、セネガル、チェコ、チリ、デンマーク、ハンガリー、ポーランド、マリ、メキシコ、モンテネグロ各1人
準々決勝以降を戦った選手の数は合わせて124人で、国籍数は計33(欧州勢に限れば20)に及んだ。
ちなみにベスト8に進出したチームは、バイエルン、ライプツィヒ(ドイツ)、リヨン、パリ・サンジェルマン(フランス)、バルセロナ、アトレティコ・マドリード(スペイン)、マンチェスター・シティ(イングランド)、アタランタ(イタリア)。
たとえば、ドイツ人選手15人の中で、自国のクラブ(バイエルン、ライプツィヒ)に所属している選手は合わせて10人を占めた。他国のクラブからCLに出場している選手は、つまり5人だった。
自国のクラブが複数出場していれば、その数は必然的に増える。2チームを送り出しているドイツ、フランス、スペイン人選手の数が多くなるのは当然だ。同様に1チームしか送り出せなかったイングランド人選手の数が例年に比べ、少なくなるのも当然になる。
そこで着目したいのは、自国以外のCL8強チームに選手を多く供給している国だ。その筆頭はブラジルになるが、欧州勢に限れば、フランス、スペインがリードする。以下はその内訳だ。
1位)ブラジル14人
2位)スペイン10人、フランス10人
4位)アルゼンチン6人
5位)オランダ5人、ドイツ5人
7位)ベルギー、ポルトガル、オーストリア各4人
10位)カメルーン、クロアチア、コロンビア、スロベニア各2人
14位)イングランド、イタリア......各1人
これはサッカーの強国度を示すランキングといってもいいだろう。もちろん自国のリーグが賑わっているイングランドやドイツの選手が、他国でプレーすることは経済的に難しい面があることは確かだ。島国であるイングランド人の場合は、とりわけ自国にこもる傾向がある。
とはいえ、海外のCL8強チームでプレーする選手がキーラン・トリッピアー(アトレティコ)ひとりという現実はいかにも寂しい。ロシアW杯4位、2018-19ネーションズリーグ4位と、昇り調子にあるイングランド代表だが、この数がもう少し増えていかないと、代表のサッカーに多様性は生まれない。優勝は見えてこないのかもしれない。
目を引くのはオランダの5人だ(メンフィス・デパイ、ケニー・テテ/リヨン、フレンキー・デ・ヨング/バルサ、マルテン・デルーン、ハンス・ハテブール/アタランタ)。
オランダはこれまでも、選手を育てて売る輸出国として地位を築いてきた国。いまさら急に驚く話ではないが、とはいえ、欧州の他の国に先んじていることがあらためてわかる。ナタン・アケ(マンチェスター・シティ)、ミッチェル・バッカー(パリ・サンジェルマン)など、今季も新たにCLの土を踏みそうな有力株が目白押しだ。前回のネーションズリーグで準優勝したことに必然を感じる。
一方、寂しく感じるのはイタリアだ。2018年ロシアW杯ではオランダ同様、予選落ち。昨季のCLでは、アタランタがベスト8入りして気を吐いたが、そこでプレーしたイタリア人選手は3人にすぎなかった。主力は外国人選手で固められていた。
他国のクラブでCLに出場した選手も、マルコ・ヴェラッティ(パリ・サンジェルマン)ただ1人。イングランドやドイツと違い、セリエAの選手は経済的にも外に出やすいはずだ。クオリティの高い選手がけっして多くない現状が浮き彫りになる。
フランス、ポルトガル、スペイン、ドイツ、オランダ、イングランド、ベルギー......。この上位候補の中では、ドイツ、ベルギーもやや下降線を辿っているのではないか。
そして最後に日本代表に話を戻せば、昨季はCLベスト8にひとりも選手を送り込むことができなかった。決勝トーナメント1回戦、対アトレティコ・マドリード戦で、南野拓実(リバプール)が数分間出場したにとどまった。
先述の通り、CLベスト8以上に選手を送り込んだ国は33あるので、すごく乱暴に言えば世界的には34番目以下ということになる(ちなみにFIFAランキングは28位)。この順位を上げないことには、W杯での好成績は見込めないのである。