チェプテゲイが15年ぶりに更新、女子5000メートルとW快挙に揺れる スペインのバレンシアで陸上競技会が7日に行われ、男子1万メートルでジョシュア・チェプテゲイ(ウガンダ)が26分11秒00の世界新記録を樹立した。従来の記録を実に15年ぶり…

チェプテゲイが15年ぶりに更新、女子5000メートルとW快挙に揺れる

 スペインのバレンシアで陸上競技会が7日に行われ、男子1万メートルでジョシュア・チェプテゲイ(ウガンダ)が26分11秒00の世界新記録を樹立した。従来の記録を実に15年ぶりに塗り替える快挙達成の瞬間を海外メディアは動画付きで公開。女子5000メートルでもレテセンベト・ギデイ(エチオピア)が14分6秒62の世界新記録を樹立しており、ダブル快挙に「長距離の歴史的な夜に」などと衝撃が走っている。

 異次元の走りだった。残り200メートルを切っても、チェプテゲイのスピードは落ちない。表情も変わらない。力強いストライドでぐんぐん加速すると、ゴールに飛び込んだ。記録されたタイムは26分11秒00。快挙達成を知った本人は笑顔でバンザイし、喜びを表した。世界新記録を樹立しても、まだ余力がありそうな振る舞い。底知れないポテンシャルを感じさせた。

 ケネニサ・ベケレ(エチオピア)が2005年に出した26分17秒53を実に15年ぶりに塗り替える快挙の瞬間をIOC運営の五輪専門メディア「オリンピックチャンネル」公式ツイッターが動画付きで公開。さらに、公式サイトでも女子5000メートルの記録達成と合わせ、「長距離にとっての歴史的な夜だった。2つの世界記録が楽々誕生した」と称えた。

 英公共放送「BBC」も2つの世界記録について「スペインで行われた『NN バレンシア・ワールド・レコード・デー』で偉業を成し遂げた」と報じた上で、チェプテゲイについては「以前の世界記録はベケレが樹立した26分17秒53で、男子1万メートルで史上最長期間の記録だった」と紹介。15年間、誰も塗り替えられなかった従来の記録の価値を伝えた。

 英紙「デイリーメール」は今後の期待についても言及。「東京五輪で、モハメド・ファラーにとっての不気味な脅威になるだろう」とし、ロンドン、リオデジャネイロ五輪で5000メートル&1万メートル2大会連続2冠の最強王者のライバルになるとの見方を示した。「オリンピックチャンネル」によると、本人は「私の夢だった。歴史に名を刻もうと挑戦していた」と喜びをかみしめたという。

「そして陸上がエキサイティングな競技であることを人々に知ってもらいたかった」と語った上で「今後何年にも渡って成し遂げたいことがあるが、これはその土台に過ぎない」とさらなる進化を誓ったという。24歳のチェプテゲイは昨年の世界選手権1万メートルで優勝。今年8月のダイヤモンドリーグ・モナコ大会で5000メートル世界新を出しており、2つ目のレコードホルダーとなった。(THE ANSWER編集部)