発熱を大会側に申告しなかったズベレフを海外メディアが批判 男子テニスの世界ランク7位アレクサンダー・ズベレフ(ドイツ)は現地時間4日、4大大会・全仏オープンのシングルス4回戦でヤニック・シナー(イタリア)に3-6、3-6、6-4、3-6で敗…

発熱を大会側に申告しなかったズベレフを海外メディアが批判

 男子テニスの世界ランク7位アレクサンダー・ズベレフ(ドイツ)は現地時間4日、4大大会・全仏オープンのシングルス4回戦でヤニック・シナー(イタリア)に3-6、3-6、6-4、3-6で敗れた。試合後、ズベレフは3回戦後に38度の高熱に苦しんでいたことを、同大会側に申告しなかったことを告白。大会規定を破る無責任な行動に、海外メディアは「グランドスラムにおける新型コロナウイルスのアウトブレイクの深刻な懸念を起こした」と批判している。

「アレクサンダー・ズベレフは新型コロナ禍の全仏オープンで、病気にも関わらずプレー 『オレは完全に病気だ』」との見出しで特集したのは米メディア「ヤフー・スポーツ」だった。記事では、集団内で爆発的に感染症が広がることを意味する「アウトブレイク」の懸念について記載している。

 ズベレフは試合後、呼吸や高熱に苦しみながらコートに立っていたことを告白。記事では「ズベレフは今週序盤にコロナの陰性と診断されていたが、イタリアのヤニック・シナーとの4回戦敗退後のコメントで、グランドスラムにおけるコロナウイルスのアウトブレイクの可能性にとても深刻な懸念を引き起こした」と批判されている。

 9月28日のPCR検査では陰性だったというズベレフだが、今回の強行出場は大会規定に抵触するものだったようだ。記事では「試合前、選手はトーナメントドクターに対して、体調悪化に関する全ての兆候の詳細を共有することが必要とされている。これは日曜日、ズベレフが成さなかったことだ」と指摘している。

3回戦後に38度の高熱が出ていたと明かしたズベレフ「オレは完全に病気だ」

 フランスでは新型コロナの第2波が深刻化。1日平均1万人以上の感染者が出ている状況下で、感染拡大防止に努める大会側の意向をズベレフは踏みにじったことになる。

 米地元紙「ニューヨーク・タイムズ」ではズベレフが大会側に高熱の事実を隠していたことを問題視。「オレは完全に病気だ。本当に息もできない。みんなもオレの声からわかるだろう。熱もあった。最高な体調とは言えなかったわけだ」というズベレフの証言を紹介。一方で、主催側となるフランステニス協会の声明文も伝えている。

 同協会は「ズベレフはここまでの検査で常に陰性だった」とする一方で、「彼は試合前に大会ドクターの意見を求めなかった」と規定違反を指摘している。

 3回戦のマルコ・チェッキナート戦の時点で38度の高熱に苦しんでいたというズベレフ。記事ではズベレフの新型コロナに関するトラブルの過去を紹介。参加者の感染が続出したノバク・ジョコビッチが主催した「アドリア・ツアー」に参加。その後もマスク無しでパーティーに参加し、全米オープン直前にはツアーに同行している両親が感染したことも伝えていた。(THE ANSWER編集部)