テニスの世界ランキング20位のグリゴール・ディミトロフ(ブルガリア)は、現在行われている「全仏オープン」(フランス・パリ/9月27日~10月11日/クレーコート)で、1セットも落とさず順調に4回戦まで勝ち上がってきた。だが彼のトラブルは意外…

テニスの世界ランキング20位のグリゴール・ディミトロフ(ブルガリア)は、現在行われている「全仏オープン」(フランス・パリ/9月27日~10月11日/クレーコート)で、1セットも落とさず順調に4回戦まで勝ち上がってきた。だが彼のトラブルは意外なところで起こった。米テニスメディアBaseslineが報じた。【実際の映像】ディミトロフがパンツに苦戦

それはディミトロフの2回戦が始まる前のことだった。ディミトロフは、ナイキがテニスレジェンドであるアンドレ・アガシ(アメリカ)が1990年代に着用していた派手なウェアを模したテニスウェアとジャージを着用しているのだが、そのジャージのパンツが右足からどうしても抜けなかったのだ。

説明とコイントスのためネット際で対戦相手と待っていた主審は、ディミトロフにあと15秒でコートに出るように告げた。「もう10秒くれないかな」とディミトロフ。主審がそれを拒んだので、ディミトロフは右脚だけジャージをはいたままコートに出て行った。

ネットの前まで行ったディミトロフは、そこでしばらく苦闘の末、なんとかジャージを脱ぐことができたが、もちろんその様子はしっかりSNSに動画で上げられた。

こんな珍妙な出来事はあったが、ディミトロフは伝説的なアガシのものを模したウェアを着用できることを誇りに思っている、と語った。

「今大会でこの色を着ているのは僕だけじゃないかな。僕にとってはとても特別なんだ。このウェアを着ることで、とても謙虚に、光栄に感じている」

過去最高世界3位まで昇ったことのあるディミトロフは、グランドスラムの他の3大会ではいずれも準決勝に進出したことがあるが、「全仏オープン」ではこれまでは3回戦が最高で、今回初めてベスト16進出となった。4回戦の相手となるステファノス・チチパス(ギリシャ)とは初対戦で、どんな試合になるか楽しみだ。

(テニスデイリー編集部)

※写真は「全仏オープン」でのディミトロフ

(Photo by Shaun Botterill/Getty Images)