TEAM123456789計法 大0400002006早 大2020000206(早)徳山、西垣、今西、柴田、早川―岩本◇(二塁打)丸山、瀧澤、福本◇(三塁打)熊田 前日の投手戦を制し、興奮冷めやらぬ中迎えた法大2回戦。ロースコアの戦いが予…

TEAM
法 大
早 大
(早)徳山、西垣、今西、柴田、早川―岩本
◇(二塁打)丸山、瀧澤、福本◇(三塁打)熊田

 前日の投手戦を制し、興奮冷めやらぬ中迎えた法大2回戦。ロースコアの戦いが予想されていた法大戦だったが、この日は前日と打って変わり、序盤に4点ずつを取り合う激しい展開となる。中盤は一度落ち着いたが、終盤に再び試合が動き、2点を勝ち越される。しかし8回、ピンチで登板した5番手・0が見事救援に成功すると、流れに乗った早大は直後に代打・0の適時二塁打などで同点に追い付いた。試合はそのまま6-6の引き分けで試合終了。苦しい戦いの中で意地を見せた早大が、貴重な勝ち点0.5をもぎ取った。


3回に同点打を放ち、『マルポーズ』を見せる丸山

 先制したのは早大だった。初回、四球と安打で2死二、三塁のチャンスを作ると、5番・0に2点適時二塁打が飛び出した。だが、先発の0がこの日はピリッとしない。直後の2回に2死から連打を浴びると、法大の1番・岡田悠希(3年)に逆転3ランを許すなど一挙4失点。徳山はこの回でマウンドを降りた。それでも3回、2番手・0が好投すると、3番・0と丸山の適時打で同点に。その後は西垣、法大先発の高田孝一(4年)が好投を見せ、中盤までスコアボードに0を並べた。


 8回1死満塁のピンチを乗り切り、ガッツポーズの早川

 再び試合が動いたのは7回だった。今年初登板となる3番手・0が2死満塁のピンチを招くと、代わった0が2点適時二塁打を浴び、4-6と勝ち越しを許す。さらに8回、柴田も1死満塁のピンチを招き、早大は窮地に追い込まれる。これ以上の失点は許されない状況で、マウンドを任されたのは、前日に9回112球で完封勝利を挙げたエース・早川だった。早川は気迫の投球で後続を打ち取り、早大はこのピンチを乗り切る。直後の攻撃、「頑張ってくれた早川さんのためにも何とかしたいという雰囲気でした」(丸山)という早大は、法大2番手の尾崎完太(1年)からチャンスをつくると、7番・0が右中間への適時三塁打を放ち、1点差に追い上げる。逃げ切りたい法大は、前日に138球の熱投を見せた鈴木昭汰(4年)にスイッチ。迎え撃つ早大は前日鈴木から2安打を放った代打・福本。球場が固唾を飲んで見守る中、初球を捉えた打球は左越えの適時二塁打となり、6-6の同点に追い付いた。しかし、その後は福本の盗塁死も相まって追加点を奪えず、大会規定に則り、引き分けで幕を閉じた。


 8回に同点打を放ち、ガッツポーズする福本

 5投手を含む18選手が出場するなど、まさに総力戦となった法大2回戦。「追い付いたのは、チーム力という面ですごく良かった」(丸山)と、チーム全員でもぎ取った勝ち点0.5だからこそ、この引き分けは非常に価値のあるものだといえるだろう。中でも、今季初安打を放った1番・0や、猛打賞の丸山など、打線に明るいニュースが多かったのが何よりの収穫だ。不安定な投球となった投手陣には課題が残ったが、リーグ戦経験豊富な面々がそろっているだけに、次戦までの修正は十分期待できるだろう。今週で全チームが4試合を終え、早大は勝ち点3で2位につけている。次週の東大戦でも粘り強い戦いで勝ち点を積み上げ、10季ぶりの賜杯へ突き進みたい。

(記事 中島和哉、写真 池田有輝)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

黄字は打点付き

早大打者成績
打順守備名前
1(二)金子銀佑310.077四球 右安四球  遊失 遊ゴ
2(三)吉澤一翔410.267右安 投犠右飛  右飛 空三
(左)瀧澤虎太朗511.375空三 右2 遊ゴ 中飛 空三
(捕)岩本久重400.267二ゴ 左飛 左飛 空三  
(一)丸山壮史333.462左2 中安 左安  四球 
6(右)野村健太300.333空三 空三 右飛    
今西拓弥000.—         
柴田迅000.—         
早川隆久000.429       投犠 
7(遊)熊田任洋11.267 遊飛 四球 二ゴ 中3 
8(中)鈴木萌斗200.200 見三 投犠 空三   
打中福本翔111.600       左2 
9(投)徳山壮磨000.—         
太田雅之100.000 一ゴ       
西垣雅矢100.000   二ゴ     
打右眞子晃拓100.500     中飛   
村田大誠100.000       二飛 
西田燎太000.—         
早大投手成績
名前
徳山壮磨20026114412.00
西垣雅矢2004132001.00
今西拓弥1002/31202227.00
柴田迅2002/3220000.00
早川隆久3201 2/3013000.46
東京六大学秋季リーグ戦星取表
順位 慶 大早 大法 大明 大立 大東 大勝ち点
慶 大   ◯11-6
◯4-2
◯3-0
◯8-3
早 大 ◯7-1
△3-3
◯2-0
△6-6
  
法 大 ●0-2
△6-6
  ◯4-2
◯10-1
2.5
明 大 ●1-7
△3-3
 ◯9-4
◯9-3
 2.5
立 大●6-11
●2-4
  ●4-9
●3-9
 
東 大●0-3
●3-8
  ●2-4
●1-10
 



コメント

丸山壮史(スポ3=広島・広陵)

――今日の試合を振り返っていかがですか

正直、チームが勝てなかったのが一番悔しいです。

――引き分けという結果に終わりましたが、どのように受け止められていますか

2点差つけられた後に6点に追いついたのは、チーム力という面ですごく良かったと思っています。勝ち切れたらベストでしたが、追い付けたのは大きいかなと思っています。

――ご自身は3打数3安打3打点と大活躍でした

昨日の試合で鈴木昭汰選手(法大4年)から打てなかったので、自分の何がダメだったのかをビデオで見て、1日で修正できたのが、一つの自信になりました。

――1打席目は先制の2点適時2塁打となりました。打った後はどのような気持ちでしたか

チャンスでつないでくれて、昨日はチャンスで打てなかったので、何としても、どんな形でもいいから1点取るという気持ちで打った打球がヒットになってくれたので、先取点取れてうれしかったです。

――逆転を許した後の2打席目は、同点打となりました

追い込まれていた中で、なんとか打てたのがよかったです。がむしゃらに食らいつくという思いだけでした。

――終盤には早川隆久主将(スポ4=千葉・木更津総合)の好リリーフもありました。あの場面のチームの雰囲気を振り返っていかがですか

点数が取られた中で、キャプテンの早川さんがマウンドに上がったので、まずは同点という気持ちで。あのピンチの場面で抑えてくれたので、昨日も頑張ってくれた早川さんのためにも何とかしたいという雰囲気でした。

――8回裏は先頭打者でした。どのような気持ちで打席に入られましたか

何でもいいから出るという気持ちでした。3安打しているのは関係なく、何でもいいから出ようと。自分が出ることでチャンスが生まれて欲しいなという思いで、次につなぐ思いで打席に立ちました。

――同点に追いついた直後に三盗の場面がありましたが、サインなどがあったのでしょうか

あれは特にサインは出ていなかったと思います。本人に聞いていないので分かりませんが、福本(翔、社3=東京・早実)が思い切って行ったんだと思います。

――今後に向けて意気込みをお願いします

もう勝つしかないと思っています。来週の東大戦から一戦一戦、また自分自身も鍛え直して、絶対に勝つんだというチームの雰囲気のもと、4年生が優勝できるように、自分自身の結果よりもチームの勝ちにこだわってやっていきたいなと思っています。