敗者エラーニは「からかわれるのは好きじゃない」と不満 テニスの4大大会、全仏オープンは現地時間9月30日、女子シングルス2回戦が行われ、世界ランク8位キキ・ベルテンス(オランダ)が同150位のサラ・エラーニ(イタリア)をフルセットで下し、3…

敗者エラーニは「からかわれるのは好きじゃない」と不満

 テニスの4大大会、全仏オープンは現地時間9月30日、女子シングルス2回戦が行われ、世界ランク8位キキ・ベルテンス(オランダ)が同150位のサラ・エラーニ(イタリア)をフルセットで下し、3回戦進出を決めた。注目を集めたのは試合終了後だ。ベルテンスが身体の不良を訴え車いすに乗せられて退場。エラーニはこれを「大げさ」と非難し、それに対しベルテンスが「彼女は好きなように言える」と反論した。英メディアが報じている。また海外メディアが試合終了後の実際の映像を公開している。

 なんとも後味の悪い幕引きとなった。ベルテンスは激闘を制した瞬間、コートに大の字に寝転んだ。一方のエラーニは自分の荷物をまとめると、不満げに早々にコートから立ち去った。

 ベンチに戻ったベルテンスだったが、そこから立ち上がれない。嗚咽しているような様子で脚や腕のマッサージを受けた後に、車いすに乗せられてコートを後にした。

 だがこの様子にエラーニがかみついた。一体なぜか。英スポーツメディア「スポーツバイブル」は「キキ・ベルテンスが車いすでコートを去った後、怪我のフリと非難される」と題した記事の中で、両者の言い分を紹介している。

 エラーニは試合後の会見で「からかわれるのは好きじゃないわ」と不満を述べたという。またベルテンスについても「彼女は車いすでコートを後にしたけど、今はロッカールームにいるかレストランにいるだろうね」と身体の不良は嘘だったと言わんばかりに反応した。

ベルテンスは反論「彼女は好きなように言える」

 ベルテンスは試合後に自分の足では立てないほどの痙攣に襲われたが、試合中からその症状は出ていたそうだ。28歳は試合後のインタビューで「コート上では体調が本当に良くなかった」と答え、不調が本当であったと反論した。

「彼女は好きなように言えるわ。多分私はもっと演技の授業を受ければ良かったわね。それともそのまま女優の道に進めば良かったかしら?」

 ベルテンスはこのように皮肉たっぷりにやり返した。試合中の体調は非常に悪かったようで「体全体に痙攣が始まったわ。両手足にね。たくさんの場所よ。それでも戦いを続けたし、どうやって勝ったのか分からない」と語っている。

 ベルテンスはコートを去った後、45分以上痙攣を抑えるための治療を受ける必要があったようだ。同2日に行われる3回戦ではカテリナ・シニアコバ(チェコ)と対戦する。(THE ANSWER編集部)