フィリピンの識者が展望「イノウエと戦う可能性は残されている」 ボクシングのWBO世界バンタム級タイトルマッチが26日(日…

フィリピンの識者が展望「イノウエと戦う可能性は残されている」

 ボクシングのWBO世界バンタム級タイトルマッチが26日(日本時間27日)、米コネチカット州アンカスビルで行われ、王者ジョンリエル・カシメロ(フィリピン)が同級11位デューク・ミカー(ガーナ)に3回TKO勝ち。3度目の防衛に成功した。勝利後にはWBAスーパー&IBF同級王者・井上尚弥(大橋)に対して挑発行動に出ていたが、現地の識者は「私は来年の早い段階でカシメロとイノウエの戦いが見たい」と対戦を熱望している。

 カシメロは無敗の挑戦者ミカーを序盤から圧倒。2回に左フックでダウンを奪うと、3回に左ボディーから右アッパーを浴びせたところでレフェリーがストップ。3回TKO勝ちと貫録を見せつけた。

 試合後は興奮気味に「俺は真のモンスターだ。ナオヤ・イノウエは俺に怖気づいている」などと井上を意識し早速挑発に出ていたカシメロ。4月の対戦は新型コロナの影響で流れることになったが、カシメロは依然、井上を強く意識しているようだ。

 井上との仕切り直しの一戦は実現するのだろうか。フィリピンテレビ局の「ABS-CBN」電子版ではフィリピンメディア「ラプラー」や「フィルボクシング」などに寄稿するフィリピン人解説員のニッシ・イカシアーノ氏の見解を掲載している。

一方でネリの名前も「それも良い選択肢だ」

「カシメロ対イノウエが2021年の初頭で開催されれば理想的だと解説員は語る」と題した記事の中で、イカシアーノ氏は「イノウエと戦う可能性は残されている。もしトップ10に入っていないデューク・ミカーを倒せなかった場合、彼の今後の対戦相手決めに悪い影響が出ただろうが」と話している。

 さらに続けて「私は来年の早い段階でカシメロとイノウエの戦いが見たい。これは2021年のボクシング界にとって、素晴らしい開幕戦になるだろう」と年明けの対戦実現を願っているようだ。また「ルイス・ネリがもし118ポンドに戻ってきたら、それも良い選択肢だ」とWBC世界スーパーバンタム級王者となったネリ(メキシコ)戦も候補の1つだとしている。

 井上は10月31日に米ラスベガスでジェイソン・マロニー(オーストラリア)とのタイトルマッチを迎える。一度は流れた3団体統一戦の行方に、カシメロの母国からも熱い視線が注がれている。(THE ANSWER編集部)