28日に都内で行われる2016年度のプロ野球年間表彰式「NPB AWARDS 2016」。当日は両リーグの最優秀選手(MVP)、新人王が発表される予定で大きな注目を集めている。■候補者多数、25年ぶりVの広島からMVPなるか 28日に都内で…

28日に都内で行われる2016年度のプロ野球年間表彰式「NPB AWARDS 2016」。当日は両リーグの最優秀選手(MVP)、新人王が発表される予定で大きな注目を集めている。

■候補者多数、25年ぶりVの広島からMVPなるか

 28日に都内で行われる2016年度のプロ野球年間表彰式「NPB AWARDS 2016」。当日は両リーグの最優秀選手(MVP)、新人王が発表される予定で大きな注目を集めている。

 パ・リーグのMVPは、先日、史上初めて投打でベストナインに選ばれた大谷翔平投手(日本ハム)の受賞が有力視されているが、セ・リーグは大混戦が予想される。25年ぶりの優勝を成し遂げた広島勢からの選出が濃厚と見られるが、他球団にも強力なライバルがいる。ここで改めてMVP候補を挙げてみたい。

〇クリス・ジョンソン投手(広島)
15勝7敗、防御率2.15

 外国人選手として実に52年ぶりに沢村賞を獲得。ベストナインは野村に譲ったが、2年連続で2桁勝利をマークするなどエースとして大車輪の活躍を見せた。

〇野村祐輔投手(広島)
16勝3敗、防御率2.71

 最多勝と、最高勝率(.842)の2冠。防御率もリーグ3位(チーム2位)で自身初のベストナインを受賞。メジャーに移籍した前田健太(ドジャース)の穴を見事に埋めた。

■勝負強さ発揮したベテラン&大ブレイクした若手外野手

〇新井貴浩内野手(広島)
打率.300、19本塁打、101打点

 広島復帰2年目にして、4番打者として完全復活を遂げた。得点圏打率も.323と勝負強さを発揮。今季は史上47人目の2000安打も達成し、チームのムードメーカーとしても存在感を見せた。一塁手としてベストナインにも輝いている。

〇菊池涼介内野手(広島)
打率.315、13本塁打、56打点、13盗塁

 181安打で最多安打のタイトルを獲得。23犠打も最多だった。打撃面でキャリアハイの成績を残す一方、驚異的な守備力も数字以上の貢献度を見せており、ゴールデングラブ賞を受賞している。

〇鈴木誠也外野手(広島)
打率.335、29本塁打、95打点、16盗塁

 高卒4年目で大ブレイク。“神ってる”と呼ばれる驚異的な活躍で、優勝の原動力となった。今季の広島を象徴する存在。ベストナインとゴールデングラブ賞を受賞した。

 広島勢では以上の5選手が主な候補。

■史上初2年連続トリプルスリーの山田、打撃2冠の筒香

〇山田哲人内野手(ヤクルト)
打率.304、38本塁打、102打点、30盗塁

 史上初となる2年連続でトリプルスリーを達成。チームの順位はふるわなかったが、成し遂げた偉業は歴史に残るもの。菊池を上回り二塁手部門のベストナインを獲得した。

〇筒香嘉智外野手(DeNA)
打率.322、44本塁打、110打点

 本塁打、打点の2冠を獲得。球団を初のクライマックスシリーズ進出に導いた。日本を代表するスラッガーに代表し、侍ジャパンの主砲を担うまでに成長した。ベストナインにも選出。

 他球団ではこの2選手が突出した成績を残した。

 通例では優勝チームから選ばれるもの。攻守にわたって突出した印象を残した菊池や鈴木、40歳を目前にキャリアハイ級の成績を残した新井らが有力候補になる。また広島では丸佳浩外野手と石原慶幸捕手もベストナインとゴールデングラブ賞を受賞するなど貢献度が高かった。存在感で言えば、今季限りで引退を表明した黒田博樹投手も際立っている。

 広島が25年ぶりの優勝を果たしたセ・リーグにおいて、2016年の“顔”は果たして誰になるか――。発表が注目される。