シカゴでのオールブラックス撃破から始まったアイルランド代表の今秋のテストシリーズは、26日に地元ダブリンで最終戦を迎え、世界ランキングが1つ上(3位)のオーストラリア代表を27-24で下し、笑顔で締めくくった。 主将のHOローリー・ベスト…

 シカゴでのオールブラックス撃破から始まったアイルランド代表の今秋のテストシリーズは、26日に地元ダブリンで最終戦を迎え、世界ランキングが1つ上(3位)のオーストラリア代表を27-24で下し、笑顔で締めくくった。
 主将のHOローリー・ベストは同国代表史上5人目の100キャップホルダーとなり、勝利で飾っている。

 PGで先制したアイルランドは、相手FLのディーン・マムが危険なタックルでイエローカードをもらった直後の前半23分、FBサイモン・ジーボのグラバーキックをWTBキース・アールズが確保してLOイアン・ヘンダーソンにつなぎ、トライで主導権を握った。
 34分にはデビューして3戦目の21歳CTB、ギャリー・リングローズが防御網を切り裂いて初トライを挙げ、17-0とする。

 前半終了前、オーストラリアはラインアウトからの攻撃でおとりを使ってFLマイケル・フーパーが突破し、オフロードの連続でFBイズラエル・フォラウ、WTBデイン・ハイレットペティとつながり得点。17-7でハーフタイムとなった。

 後半はオーストラリアの立ち上がりがよく、フェイズを重ねてゴールに迫った46分(後半6分)、中央から左へ回してCTBテヴィタ・クリンドラニがフィニッシュ。17-14と3点差に詰める。

 その後、アイルランドがPGを決めて6点差にしたものの、オーストラリアは56分、交代で入ったばかりのWTBセファナイア・ナイヴァルがゴールに持ち込み、コンバージョン成功で逆転した。オーストラリアは60分にもPGで加点し、20-24。

 しかしアイルランドは66分、ゴール前で連続攻撃を仕掛け、FWが中央にディフェンダーを集めたあと左へバックス展開し、WTBアールズが逆転トライを決めてこれが決勝点となった。

 勇敢なアイリッシュはその後、堅い守りでオーストラリアに逆転を許さず、最後はスクラムでターンオーバーして歓喜の瞬間を迎えた。

 そのほかのテストマッチでは、スコットランド代表が地元でジョージア代表に43-16と快勝。同じく2015年ワールドカップ出場国同士の対戦となったルーマニア代表×ウルグアイ代表戦は、ホームのブカレストでサポーターの声援を受けたルーマニア代表が36-10で制している。

 先週末に地元のフィレンツェで南アフリカ代表から初勝利を挙げたイタリア代表だが、26日にパドヴァでおこなったトンガ戦は17-19で敗れた。トンガがイタリアを倒したのは17年ぶり。

 イタリアが先制トライを挙げ、トンガがPGで得点を重ねて7-6で迎えた52分(後半12分)、トンガは主将のCTBシアレ・ピウタウがゴール左隅に持ち込んで逆転した。
 その3分後、イタリアはCTBルーク・マクリーンがチップキックを使ってSOトンマーソ・アランのトライを演出し、ゲームをひっくり返す。終盤に1本ずつPGを決め、そのままイタリアが1点差で逃げ切るかと思われたが、終了間際、トンガが敵陣10メートルラインの内側、ポスト正面でPGチャンスを得、これをSHソナタネ・タクルアが決めて劇的な幕切れとなった。

<11月25、26日 テストマッチ結果>

■日本代表 リポビタンDツアー2016(第3戦)
・フィジー 38-25 日本

■テストマッチ
・サモア 25-23 カナダ

・フランス 19-24 NZ
・イングランド 27-14 アルゼンチン
・アイルランド 27-24 豪州
・ウェールズ 27-13 南アフリカ
・スコットランド 43-16 ジョージア
・イタリア 17-19 トンガ
・ルーマニア 36-10 ウルグアイ
・ドイツ 36 - 14 ブラジル

■RWC2019 ヨーロッパ予選
・スイス 29-26 モルドバ