サッカーにおいて、試合を決める大きな要素の一つであるフリーキック(FK)。流れの中ではなく、止まった状態から繰り出される…

サッカーにおいて、試合を決める大きな要素の一つであるフリーキック(FK)。流れの中ではなく、止まった状態から繰り出されるキックがそのままゴールネットを揺らせば、盛り上がりは一気に最高潮へと達する。

この企画『Beautiful Free Kicks』(美しいフリーキック)では、これまでに生まれたFKの数々を紹介していく。

今回は、元ルーマニア代表FWのゲオルゲ・ハジ氏がバルセロナ時代に決めたフリーキックだ。

現役時代にマドリーやバルセロナでプレーしたルーマニアサッカー界のレジェンドであるハジ氏。

バルセロナでは、その真価を完全に発揮したとは言い難かったが、1994年9月24日に行われたラ・リーガ第4節のコンポステーラ戦では、そのポテンシャルを示すテクニカルなFKを決めている。

3-0と勝負を決めて迎えた86分、バルセロナは敵陣右サイド深くでFKを獲得する。ゴールを狙うには角度がないと思われたが、相手GKのポジショニングを見たハジは左足を一閃。GKの手が届かないファーサイドのネットへと突き刺した。

ハジ氏は、左足から放たれる正確なパスやテクニックから、「東欧のマラドーナ」の異名を取ったが、その名に相応しい見事なゴールだった。