双方から公に否定されているが、ガレス・ベイルとジネディーヌ・ジダンがレアル・マドリーで2年以上も目を合わせていないのは事…

双方から公に否定されているが、ガレス・ベイルとジネディーヌ・ジダンがレアル・マドリーで2年以上も目を合わせていないのは事実であろう。それが何よりも、ウェールズ人FWがプレミアリーグに戻るために白い巨人を去る理由となっている。
■ジダンとベイルの関係
ベイルはフランス人監督との仕事を続けることを望んでいなかったし、ジダンもウェールズ人選手との仕事を望んでいなかった。
2018年5月26日、キエフでの欧州チャンピオンズリーグ(CL)決勝のリヴァプール戦で、ジダンがイスコに信頼を置いたときに両者の関係は壊れ始めた。
レアル・マドリーの監督に就任した際のジダンは「BBC(ベイル、ベンゼマ、クリスティアーノ・ロナウド)は譲れない。彼らがフィットしていれば必ずプレーする」と言っていたが、時間の経過と共にそれは変化した。
■ベイルではなくイスコの起用を優先
問題はベイルがすぐにベストを尽くさなくなってしまったことだ。足首の怪我が長期化したことで、ジダンは新しいアイデアを必要とし、イスコが活躍する4-4-2のシステムに惚れ込んだ。
2017年、カーディフで行われたCL決勝のユヴェントス戦で、ジダンはベイルをベンチに置き、イスコを起用した。ベイルは怪我のためにその日はピッチに立つことができなかった。
だが、1年後のCLではベイルは爆発的な活躍を見せた。見事なオーバーヘッドキックを決め、さらに遠距離からのシュートは幸運にもネットに入った。
試合後、ジダンははっきりと「プレーしないのなら、去らなければならない」と言っていたが、その言葉はクリスティアーノ・ロナウドの言葉に覆い隠されてしまっていた。
しかし、実際に先に去ったのはジダンだった。ベイルと代理人のジョナサン・バーネットは二度とジダンと一緒に仕事をすることはないだろうという前提でコメントに火をつけた。
■監督ジダンのマドリー復帰
しかし、2019年3月10日にはジダンが復帰し、ベイルはレアル・マドリー退団を考え始めるようになった。「ベイルの心がマドリーにあるかどうかは分からない 」と、2019年4月のラージョ・バジェカーノ戦の敗戦後にジダンは語っている。
そして、退団の噂は加速する。ジダンもベイルの2019年夏の退団を切望しており、「今日退団するなら、明日よりはマシだ」とまで言っていた。ベイルはそのことから、江蘇蘇寧移籍に前進していたようだったが、後にマドリーが許可しなかったことを明かしている。
その後、ジダンはプライドを捨て、同選手にもう1度チャンスを与えた。しかし、ベイルはそれに応えることなく、シーズンを通してわずか2得点にとどまった。
■ベイルを戦力外にする決定打
ベイルの2019/20年のハイライトは、お披露目された「Wales、Golf、Madrid」の旗を国際試合で掲げたことだ。その後、ジダンは躊躇することなく、何も言わずにチームから外され、ベンチやスタンドに座ることになった。
ベイルは、マンチェスター・シティとの2ndレグを戦うためのイングランドへの渡航を拒否したが、これが最後となり、関係が壊れる決定打となった。
残るはベイルの移籍先を探すことだったが、古巣トッテナムが彼の獲得を望み、19日に遂に実現した。