負けるのはいつだって辛いものだ。ましてやそれがグランドスラムの決勝となれば、なおさらだろう。だがビクトリア・アザレンカ(ベラルーシ)は、失望はしていない、と語った。米テニスメディアBaselineが伝えている。【動画】2020年全米OP女子…

負けるのはいつだって辛いものだ。ましてやそれがグランドスラムの決勝となれば、なおさらだろう。だがビクトリア・アザレンカ(ベラルーシ)は、失望はしていない、と語った。米テニスメディアBaselineが伝えている。【動画】2020年全米OP女子シングルス決勝のアザレンカーのスーパープレー集

先日閉幕した「全米オープン」の女子シングルス決勝で、アザレンカは大坂なおみ(日本/日清食品)にフルセットの末に惜敗した。だがアザレンカは語った。

「必ずしも失望はしていないわ。ただ辛いだけ。負けるのは辛いものよ。惜しかった、もう少しだったわ。でも私が望んだ結果にはならなかった」

「長く引きずるかって?そんなことはないわ。前にも言ったように、勝っても負けても私は私だもの」

世界ランキング27位から14位へのジャンプアップが、アザレンカが過去数週間に成し遂げたことの証明だ。「全米オープン」の前週に行われた「ウェスタン&サザン・オープン」で優勝する前は、59位だったのだ。

31歳のアザレンカはテニスでの良いことも悪いことをも大切に受け止めている。

「正直に言うと、以前はテニスを楽しんでいなかったと思う。自分がやるべき仕事だと思っていた。勝つことは楽しかったけど、負けると腹が立って、2,3日は普通じゃなかった。でも今はそんなふうにはならない。テニスを楽しんでいるの」

「ウェスタン&サザン・オープン」で5試合を勝ち進んだアザレンカは、決勝で大坂と対戦するはずだったが、大坂は太ももの怪我のために棄権。その2週間後、「全米オープン」決勝で二人の対戦が実現し、アザレンカは第2セット初めまで6-1、2-0でリードしていた。だが大坂は試合をひっくり返し、栄冠を獲得した。

アザレンカは言う。「今はもっとテニスを楽しんでいるわ。結果だけに集中するのではなく、自分の進歩や、その瞬間を戦うこと、辛い瞬間や大きなチャレンジを大切に受け止めているの。何かのやり方を知っている、戦略を知っているということだけで満足したくない。ずっと学び続けたいわ」

「クレーでプレーするのが楽しみ。準備期間は短いけれど、楽しむつもりよ」

(テニスデイリー編集部)

※写真は「全豪オープン」でのアザレンカ

(Photo by Matthew Stockman/Getty Images)