まだ活発な動きの見られない今季ストーブリーグだが、フリーエージェント(FA)市場やトレードなど全ての動きが止まる可能性が出てきた。■選手の去就決定が遅れれば、来季WBC開催に大きな影響も… まだ活発な動きの見られない今季ストーブリーグだが、…

まだ活発な動きの見られない今季ストーブリーグだが、フリーエージェント(FA)市場やトレードなど全ての動きが止まる可能性が出てきた。

■選手の去就決定が遅れれば、来季WBC開催に大きな影響も…

 まだ活発な動きの見られない今季ストーブリーグだが、フリーエージェント(FA)市場やトレードなど全ての動きが止まる可能性が出てきた。現在、MLB機構と選手会は新労使協定締結に向けて協議中。だが、もし現行の協定が失効する12月1日(日本時間2日)までに新協定がまとまらなければ、球団オーナーたちがロックアウト案を可決することを考えているそうだ。米スポーツ専門局「FOXスポーツ」のケン・ローゼンタール記者が伝えている。

 メジャーでは、4年毎に新たに労使協定を結び直しており、2012年に締結された現行の労使協定は今年12月1日に失効する。球団オーナーをはじめMLB機構を代表するロブ・マンフレッド・コミッショナーと選手会を代表するトニー・クラーク専務理事を中心に、新協定の締結に向けて交渉が行われているが、記事によれば両者の間に大きな隔たりがある項目が複数あるそうだ。記事では、交渉に詳しい人物の話として「期限までに合意に至らなければ、オーナー側はロックアウトも辞さない構え」と伝え、1994-95年のストライキ以来「21年続いた労使関係の平和が危機にさらされる」としている。

■インターナショナル・ドラフト導入に関する見解分かれる

 球団オーナー側は、クオリファイング・オファーを拒否したFA選手と契約したチームは上位ドラフト指名権を失うという、これまで選手にとって足かせにしかならなかった条件の撤廃を提案。その代わりとして、インターナショナル・ドラフトの導入を要求している。選手会側は、これに反発。インターナショナル・ドラフトの導入を阻止したい構えだ。

 また、選手の契約高騰や球団間の格差拡大を防ぐ目的の“ぜいたく税”の在り方や、薬物規定の強化を巡っても、MLB機構と選手会との間に意見の相違が見られるという。

 交渉の進ちょく状況について、マンフレッド・コミッショナーは「メディアを通じて交渉は行わない。期日までに合意に至るよう努力するだけ」と詳細は明かさず、クラーク専務理事はコメントを拒否したそうだ。

 12月1日の期日は約1週間後に迫る。もし合意に至らず、オーナー側がロックアウトを実施すれば、1990年2月以来26年ぶりの出来事。ロックアウト中はあらゆる活動が停止するため、新協定が締結されるまでFA契約やトレード移籍などの動きも、すべて止まることになる。こういった活動が停止すれば、来年開催される第4回WBCにも少なからず影響があるだろう。果たして期日までに両者は歩み寄りを見せるのか。