1Q2Q3Q4Q計早大01236日体大22004▽得点者平野2、片山2、下山田、森久  MF丸田敦司主将(商4=埼玉・早稲田本庄)率いる『丸田組』がついに実戦の場に姿を現した。大学ラクロス界も新型コロナウィルス感染拡大の影響を受け、部活動は…

1Q2Q3Q4Q
早大
日体大
▽得点者
平野2、片山2、下山田、森久

 

 MF丸田敦司主将(商4=埼玉・早稲田本庄)率いる『丸田組』がついに実戦の場に姿を現した。大学ラクロス界も新型コロナウィルス感染拡大の影響を受け、部活動は一時休止。全日本大学選手権や全日本選手権を含む数々の公式戦が中止となった。今回開幕した大会は関東地区のみのリーグ戦である。昨年、一昨年で成し得なかった「全日本選手権優勝」にかける思いが強かっただけにショックは大きい。しかしこのような状況でも、DF平塚弘喜(政経4=東京・早大学院)は「関東王者を決める大会がある以上、早稲田として必ず勝たなければならない」と意気込む。目指すのは優勝ただひとつだ。

 

 初戦、早稲田は日体大と激突した。序盤からFO深谷映(政経4=American Embassy School of New Delhi)が フェイスオフを順調に決め、AT陣中心に果敢にゴールを狙う。しかし相手DFに上手くカットされ、ショットは枠の外に。本調子を出せずにいた。そんな中、第1Q中盤で相手に先制点を許してしまう。直後、追加点をあげられ、0—2。流れが日体大に傾いたまま第1Qを終えることとなる。その勢いをなんとか抑えたい第2Q、中盤にまたしても相手に上手くつながれ、追加点を与える。このまま前半を折り返してしまうのか。そう思えたとき、MF池上太一(教4=東京・早実)からのパスをAT下山田大河(法4=東京・桐朋)が正面から華麗に決め、待望の1点目が生まれた。しかし直後、日体大に追加点を許し、差がなかなか縮まらない。こうして前半を1—4で折り返す。


ボールを牽引する片山

 

 試合は日体大優位で進むと思われたが後半、本来の早稲田の姿が戻ってくる。第3Q開始直後に、MF平野義大(社3=東京・早大学院)が右奥から押し込み、チームに流れを呼ぶ追加点を奪った。控え選手からは「1点ずつ、1点ずつ返していこう」という声が上がり始める。その声援にフィールドの選手がしっかり応えていく。平野に続き、AT片山浩平(スポ4=長野・上田西)がMF宮脇昇汰(商3=東京・早大学院)から受け取ったボールを上から刺し、1点を返す。3−4の1点ビハインドで第3Qを終えた。勝負は最終Qにかかる。開始直後、3得点目を決めた片山がDF奈須由樹(文4=東京・早実)から受けたボールを右から決め、試合を振り出しに戻した。3点差を一気に埋め、完全に勢いづいた早稲田は中盤、相手のファウルもあり、優位に立つと再び平野が奥から正面にシュートを決めた。「宮脇がしっかりと敵のDFを引き付けて展開してくれ、広いスペースで1on1の勝負ができた」と振り返る平野の本日2得点目は、逆転のゴールとなった。興奮さめやらぬ中、MF森久優太(商3=埼玉・早稲田本庄)が奥から1点を追加し、後半無失点の6—4で試合を終えた。


ゴールを決め喜ぶ選手たち

 

 今試合、前後半で大きく異なる展開となった。「前半は苦しかった」と漏らした平塚は周囲が緊張で固くなっているのを感じ、普段やってきたことを信じるよう伝えたという。後半は相手の攻守に慣れ、緊張も解けたことで本来の姿を取り戻せた。粘り強く闘い、逆転勝利できたことは大きな自信になったに違いない。『丸田組』として闘える試合は多くても残り3つと限られている。勝ち進むには“本来の姿”に磨きをかけることはもちろん、試合での対応力が求められる。この経験を物にし、早稲田は今年も王者に上り詰める。

(記事 後藤泉稀、写真 内海日和)

コメント

MF丸田敦司主将(商4=埼玉・早稲田本庄)

――代がかわって、自粛期間含め、今日までどのような思いで練習してこられましたか?

コロナウィルスの影響で全学、全日が開催されなくなってしまいましたが、置かれた状況で最高の結果を残すことを考え練習してきました。

―今日の試合を振り返ってお願いします。

今日のようなリードされる展開で勝ち切ることができたことはとても良かったと思います。リーグ戦初出場の選手が多い中粘り強く戦うことができました。

――後半立て直しに成功しましたが、その要因は何だと考えていますか?

ビハインドの状況でも一人ひとりが勝つイメージを持って最後まで粘り強くプレーできたからこそ、接戦を制すことができたと考えています。

――実戦を経て、見えてきた課題はありますか?

初戦では大会独特の緊張感に飲まれてしまった選手が多かったことが課題として見えてきました。そこは普段どれだけ緊張感をもって練習に取り組めるかで変わってくると思います。次の学習戦も絶対に負けられない試合なのでしっかりと修正していきたいと思います。

――今後キーマンとなる方を選ぶとしたらどなたですか?

4年AT小林大祐です。昨年もここ一番のところで勝負強さを見せてくれましたし、今年もここまで副将、そしてオフェンスリーダーとしてチームを引っ張ってきてくれたので活躍に期待しています 。

――今後の意気込みをお願いします!

多くても残り3試合しかありませんが丸田組の集大成として、最後まで勝ち切れるように全力で取り組んでいきたいと思います

DF平塚弘喜(政経4=東京・早大学院)

――代がかわって、自粛期間含め、今日までどのような思いで練習してこられましたか?

個人的に日本一に懸ける想いは強かったので、全日本選手権が行われないことはかなりショックでしたが、関東王者を決める大会がある以上早稲田として必ず勝たなければいけないですし、その伝統を後の世代に引き継ぐこと、またこれまで支えてくれた方達への感謝をプレーや結果で示す一心で大会に臨んでいます。

―今日の試合を振り返ってお願いします。

前半は苦しかったですね。笑 想像以上にみんな固かったので何て声を掛けようか悩みましたが、普段やってきたことを信じるように伝えました。後半になるにつれていつも通りのプレーができるようになりました。

――後半は無失点で終えましたが、前半と比べてDFとして意識した点はありますか?

特に意識することは変えていません。ただ相手のプレーにもある程度慣れて、緊張も解け始めて本来のプレーができるようになった結果、無失点だったのだと思います。

――リーグ戦はまだ続きますが、最後に意気込みをお願いします!

目指すところは関東3連覇ですが、まずは目の前の1試合1試合、1日1日の練習を質高く取り組んでまだまだ成長したいと思います。引き続き応援のほど宜しくお願い致します!

MF平野義大(社3=東京・早大学院)

――代がかわって、自粛期間含め、今日までどのような思いで練習してこられましたか?

コロナの影響で色々と制限されている中で、自分ができる最大限の準備をして試合に臨もうという思いで1日1日を無駄にしないように練習していました。

―今日の試合全体を振り返っていかがですか?

非常に苦しい展開でした。なかなか決めきれない時間が続いていましたが、ディフェンス陣が何度もボールを奪ってくれてオフェンスする機会を作ってくれたので、なんとか逆転することができました。負けたら後がないという試合で逆転したことは非常に良い経験になりました。

――2度の得点シーンをそれぞれ振り返ってお願いします。

1点目は相手の強い接点に臆せず攻めることができたので決めることができました。2点目は宮脇がしっかりと敵のDFを引き付けてくれてから展開してくれて、広いスペースで1on1の勝負ができたので決めることができました。

――今日のシュートで意識した点を教えてください。

ボールがよく跳ねるグラウンドだったのでゴーリーがセーブしにくいハイバウンドのシュートを打つことを意識しました。

――今後もリーグ戦が続きますが、最後に意気込みをお願いします!

負けたら終わりの厳しい試合が続くので、毎試合自分ができる最大限の準備をして試合に臨みたいと思います!