ザギトワの決断を母国メディアはどう報じたのか フィギュアスケートのアリーナ・ザギトワ(ロシア)。去就が注目されている五輪女王だが、12、13日にロシア国内で行われるテストスケートに出場しないことを表明。母国メディアでは「それはつまりすべて終…
ザギトワの決断を母国メディアはどう報じたのか
フィギュアスケートのアリーナ・ザギトワ(ロシア)。去就が注目されている五輪女王だが、12、13日にロシア国内で行われるテストスケートに出場しないことを表明。母国メディアでは「それはつまりすべて終わりだという事だ……」と報じている。
ザギトワの競技者としてのキャリアは終焉に向かうのだろうか。テストスケートへの不出場表明を受けて、ロシアメディア「sportsdaily.ru」は「さよなら、アリーナ! 君は近年のフィギュアスケートにおいて最高のものだった」との見出しを打って、ザギトワの去就に触れている。
本文のサブタイトルでは「ザギトワはテストスケートへの欠場を発表した、それはつまりすべて終わりだという事だ……」とし、記事では「残念ながら奇跡は起きなかった。アリーナ・ザギトワがロシア代表選手によるテストスケートを欠場することになった。それは彼女がロシア杯に出場しないことを意味する。彼女は今日までの協会の申請書においてその大会にエントリーしていない。だが、(テストスケートにおける)滑りがうまくいった場合にはアリーナが考え直すという望みが残されていた」と伝えている。
来年の欧州選手権、世界選手権の代表選考へと繋がる12月のロシア選手権の予選となるロシアカップのエントリーにザギトワの名前はなかった。テストスタートに出場するのなら、ロシア杯へとつながる可能性もあったが、その道が閉ざされたことを説明している。
ロシア連盟の公式サイトによると、ザギトワは「私は現在、『アイスエイジ』の司会としての役割にとても興味があるので、12、13日のテストスケートに出場しないという決断をしました。私の願望に理解を持って接し、この決断をご理解ください」とコメントしているという。
決断に理解も…「ちょうどいい時にやめることをなし得る必要もある」
これに対して同メディアは「テストスケートで滑らない→ロシア杯に出場しない→ロシア選手権に出場しない→欧州選手権や世界選手権に出場しない。それはつまりすべて終わりと言うことだ。アリーナ、さようなら」と早くも“別れ”を告げている。
昨年12月に競技生活の一時休養を宣言していたザギトワ。昨シーズンはジャパンオープンや、グランプリ(GP)シリーズ、GPファイナルに出場したが、これらに関しては「彼女がそれ以前に大会で滑る約束をすることを余儀なくされていたことが分かった。彼女は説得に応じ試合に出場した。しかし、GPファイナルで大差で敗れ、その後決断した。もう十分だと」と心境を慮っている。
また記事ではザギトワの決断にも理解を示しており、「ちょうどいい時にやめることをなし得る必要もある。ザギトワは現在の五輪女王、そして世界女王というステータスのもと引退する。それが悪くないのは本当か?」とも記している。
9月からはロシアの大学にあたる高等教育機関の国家経済行政アカデミーへ入学。将来はスポーツキャスターになりたいという夢を明かしている。今後、どんな道を歩むことになるのか――。ザギトワの下した決断は母国で大きな注目を集めている。(THE ANSWER編集部)