「2016MLBアワード」が18日(日本時間19日)に発表され、今季の「ベスト・モーメント(最高の瞬間)」に「同僚フェルナンデスの死後に打ったディー・ゴードンの本塁打」が選出された。5候補の一つに入っていたマーリンズ・イチロー外野手の300…

「2016MLBアワード」が18日(日本時間19日)に発表され、今季の「ベスト・モーメント(最高の瞬間)」に「同僚フェルナンデスの死後に打ったディー・ゴードンの本塁打」が選出された。5候補の一つに入っていたマーリンズ・イチロー外野手の3000安打達成の瞬間は受賞を逃した。

■涙しながらダイヤモンドを一周したゴードン

「2016MLBアワード」が18日(日本時間19日)に発表され、今季の「ベスト・モーメント(最高の瞬間)」に「同僚フェルナンデスの死後に打ったディー・ゴードンの本塁打」が選出された。5候補の一つに入っていたマーリンズ・イチロー外野手の3000安打達成の瞬間は受賞を逃した。

 終盤戦にマーリンズのディー・ゴードン内野手が放った今季1号は劇的だった。

 9月にチームメイトのエース右腕ホセ・フェルナンデス投手がボート事故で急逝。24歳の若さだった。同26日、本拠地でのメッツ戦では追悼セレモニーが行われ、初回裏にゴードンが打席へ。初球はフェルナンデスのヘルメットをかぶって右打席に立ち、2球目からは自身のヘルメットで左打席に立った。そして3球目を打つと、打球はライトスタンドへ飛び込む先頭打者弾となり、ゴードンは号泣しながらダイヤモンドを一周した。

 フェルナンデスと親しかったリードオフマンはこの日、4安打の活躍。試合後、地元メディアのインタビューに「神は信じないんだけど、あんなに遠くにボールを飛ばしたことはない。誰かが力を貸してくれたんだ」と語り、「人生最高の瞬間だった」と振り返っていた。そのシーンが今季「最高の瞬間」に選ばれた。

 MLB公式サイトでは昨季から「MLBアワード」を制定し、ファン投票により「最優秀メジャーリーガー」「最優秀打者」「最優秀投手」など、様々な賞を選出。「ベスト・モーメント(最高の瞬間)」にはそのほか、「イチローのメジャー通算3000安打達成の瞬間」、「デービッド・オルティスの引退挨拶」、「マーク・テシェイラの引退セレモニー」、「ドジャース名物アナ、ビン・スカリー氏の引退」がノミネートされていた。