■テニスGEEK通信(TENNIS GEEK NEWS)とはテニスギアの「モノ」や「コト」を、深堀し、マニアックに、そしてGEEK(ヲタク)にお届けするコラムです。ウインザーラケットショップ池袋店スタッフの中居が独自の目線で話題の商品を紹…

■テニスGEEK通信(TENNIS GEEK NEWS)とは
テニスギアの「モノ」や「コト」を、深堀し、マニアックに、そしてGEEK(ヲタク)にお届けするコラムです。
ウインザーラケットショップ池袋店スタッフの中居が独自の目線で話題の商品を紹介します。
テニスに関する仕事をして30数年になる大ベテランですが、まだまだヤル気満々でテニスコートに立っているシニアプレーヤーです。
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「地球環境、テニス環境、お財布環境すべてを保護するボールレスキューとは。」

ケビン・アンダーソン選手、マルティン・デルポトロ選手、アンディ・マレー選手の現在のランキングを足すといくつでしょうか。
※新型コロナウイルス(COVID-19)の影響で一時的に凍結されています

ヒント、ランキングの下一桁がそれぞれ3、8、9です。
答え、380です。
なんと、123位、128位、129位、とグランドスラム予選レベルで競いあっているのです。
アンダーソン選手はグランドスラム準優勝2回、最高ランキング5位、膝の怪我で離脱中。
デルポトロ選手は全米オープン優勝、最高ランキング3位、膝の怪我で離脱中。
マレー選手は、グランドスラム優勝3回、最高ランキング1位、股関節の怪我から復帰中。

怪我は突然やってきます。
私中居も膝の怪我で2ヶ月離脱しましたが、徐々に復帰しています。
まだまだ満足に走ることができないので、一緒にプレーする方に迷惑をかけてしまいます。
そこで今気になっているアイテムが二つあります。
一つは自動球出し機の「スリンガーバッグ」で、
もう一つはプレッシャーボール復元器の「ボールレスキュー」です。
スリンガーバッグがあれば、一人で練習することができ、誰にも迷惑をかけずにリハビリテニスができるのです。
その際に使用するボールも空気の抜けたものではなく、新品と同じバウンドをするボールを使いたいのです。
今回は「ボールレスキュー」について掘り下げてみたいと思います。

まだフェルトが綺麗なのに、エアが抜けてしまって使えないことってあると思います。
プレッシャーボールは1.8〜1.9気圧がボールの内部に圧縮されていて、封を切ると、徐々に抜けてしまい、数週間で弾みが悪くなってしまいます。
フェルトがツルツルになるまで、使ったのなら廃棄しても元を取った感がありますが、一度使っただけでも、数週間経ってしまうともう使えません。
テニスボールの原料は、ゴムと化学繊維と羊毛でできています。
再利用はできないので、ゴミになるしかないのです。
学校の椅子の足にはめて、音がしないようにしているところもあるみたいですが、ほんのわずかな数にしかなりません。

そこで、テニスボールのエアを抜けなくするか、抜けたエアを入れ直すことができれば、ゴミになるボールの量を減らすことができます。
※エアを抜けなくするには、使用後に「ボールセイバー」に入れる方法がありますが今回は割愛させていただきます。

今回ご紹介するアイテムは、一度抜けてしまったエアを元通りに戻すことができる優れもの「ボールレスキュー」です。
このアイテムを輸入販売している松田コーチとは以前にシングルスの試合をしたことがあり、それ以来知り合いです。
※過去に対戦したプレーヤー数百人の中で、自己ランキング1位です。
松田コーチに自己紹介とボールレスキューを販売するきっかけを伺いました。
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*松田コーチ 経歴
学生時代より本格的にテニスを始め、一度は就職するも海外のトーナメントに出る夢を諦められず、オーストラリアへ長期留学。 試合に出ながら外国人コーチに指導を受ける中、日本とは大きく異なる指導方法に衝撃をうけ、様々な指導法、プレースタイルがあることを知る。 後に、ジュニア選手育成に携わりながら、日本テニス協会公認コーチの資格を取得。 理論と実践を融合させたレッスンを目指し、上達をレッスンとグッズでサポートすることを目標としている。
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中居「 ボールレスキューを取り扱う経緯は?」
松田コーチ「人工芝等のコートで練習していて、フェルトは綺麗なのにボールの空気が抜けてしまっていてもう使えない。それってもったいないな。簡単に復活させる方法は無いものか?そう思っていた時に出会ったのがこのボールレスキューです。」
松田コーチ「さらに詳しく調べると、年間何億個ものテニスボールが廃棄されていて、まだ使えそうと思いながら廃棄するボールの量を減らすことにより、環境への負担を少しでも少なくできる。そんな取り組みに少しでも貢献したいと思い、取り扱うことを決めました。」

1年間で世界中で廃棄されるボールの個数は約4億個で、ボールのボトルは1億2500万個がゴミになっているそうです。
もし、週一回テニスをする方がボールレスキューを使用した場合、5年間で1200個のボールと300個の容器が無駄にならないそうです。

それでは、ボールレスキューの実力を試してみましょう。

コロナ自粛前に使用して3ヶ月経ったセントジェームスがあるのですが、フェルトは綺麗な状態なので、バウンドが正常であればまだまだ使えます。
1個(A)はボールレスキューに入れ専用のポンプで圧力を加えます。
もう1個(B)はそのまま放置しておき、2週間後にバウンド実験をしてみました。
わずかですが、バウンドに差が出ています。


正常なバウンドに戻すには、放置した時間と同じ時間、密閉しておかないといけないので、3ヶ月間放置したボールに対して2週間のレスキュー期間後に実験を行うと、効果はあるものの、正常なバウンドに戻すにはレスキュー期間が短かったようです。※3ヶ月ほど保管すれば正常なバウンドに戻るのでしょう

それはそうですよね、ペット缶から開けた段階からボール内部の1.8気圧のエアーが約1気圧の空気中に抜け出していて、3ヶ月経ったらボール内部はほぼ1気圧になっています。
そのボールの内部に気圧を戻すとして、ソフトテニスのボールの様に空気入れで送り込むわけじゃなく、2-3気圧の中にボールを閉じ込めて、ゴムの表面から空気を通過させてボール内部に気圧を戻さないといけないのです。時間はかかってしまいます。
コツとしては、使用したボールはすぐにボールレスキューに入れ、2気圧くらいで保存することです。
そうすれば、次のテニスの日程にかかわらず、開ければ新品のボールと同じ弾みになるはずです。

地球の環境のことは真剣に考えなければいけませんが、このボールレスキューは地球にも優しくお財布の環境にも優しい画期的なアイテムです。
ボールレスキューを1個販売するごとに100円を環境保護団体に寄付する仕組みになっています。
是非皆さんも環境保護にご協力ください。
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