「ウェスタン&サザン・オープン」(アメリカ・ニューヨーク/8月22日~8月29日/ハードコート)女子シングルス準決勝をボイコットする意向を示していた大坂なおみ(日本/日清食品)が、現地27日、…

「ウェスタン&サザン・オープン」(アメリカ・ニューヨーク/8月22日~8月29日/ハードコート)女子シングルス準決勝をボイコットする意向を示していた大坂なおみ(日本/日清食品)が、現地27日、一転して出場することを決めた。警官による黒人男性への発砲事件へ抗議する大坂に、大会側も賛同して全試合を1日延期したためだ。【実際の投稿】大坂なおみ 抗議のボイコット全文「私はアスリートである前に黒人女性」

現地26日、大坂は準々決勝で勝利した後、Twitterを更新。「私は明日の準決勝の試合をする予定でした。しかし、私はアスリートになる前は黒人女性です。また、黒人女性としては、テニスをしているのを見るよりも、すぐに気をつけなければならない重要な事柄があるように感じます」(原文ママ)と、事件への抗議の意を込めて準決勝を棄権する意向を示していた。

ただ同日中に、大会側も声明文を発表。ATP(男子プロテニス協会)、WTA(女子テニス協会)、USTA(全米テニス協会)の連名で「スポーツとしてテニスは、米国で再び前面に押し出された人種的不平等や社会的不公正と対峙する」とし、27日は試合を行わず、1日延期することが決まった。

大会側も行動を起こし、抗議が世界中へ伝わったため、大坂は準決勝へ出場することになった。

英・ガーディアン紙によると、大坂は「私の発表と、WTAとUSTAとの長い協議の後、私は彼らのリクエストに応え、金曜日にプレーすることで合意しました。彼らは大会を金曜日に延期するオファーをしてくれました。それが抗議運動への関心を集めることになると思います。WTAと大会側のサポートに感謝します」とコメントしている。

大坂は準決勝で第14シードのエリース・メルテンス(ベルギー)と対戦する。その準決勝は日本時間29日午前0時より開始予定。

(テニスデイリー編集部)

※写真は「ウェスタン&サザン・オープン」での大坂なおみ

(Photo by Al Bello/Getty Images)