大坂なおみ(日本/日清食品)が第4シードで出場している「ウェスタン&サザン・オープン」(アメリカ・ニューヨーク/8月22日~8月28日/ハードコート)。現地26日に大会運営側がTwitterで…

大坂なおみ(日本/日清食品)が第4シードで出場している「ウェスタン&サザン・オープン」(アメリカ・ニューヨーク/8月22日~8月28日/ハードコート)。現地26日に大会運営側がTwitterで声明を発表し、27日は試合を行わず、翌28日に延期することを決定した。これに先立ち、大坂は27日に予定されていた女子シングルス準決勝をボイコットする意向を示していた。【実際の投稿】大坂なおみ 抗議のボイコット全文「私はアスリートである前に黒人女性」

今回の大会側の決定は、アメリカで起こった警官による黒人男性への発砲事件を受けてのもの。抗議行動が広がるなか、米国のスポーツ界においても野球の大リーグやプロバスケットボールのNBA・WNBAが試合を延期するという動きが起こっていた。

「ウェスタン&サザン・オープン」公式Twitterには、ATP(男子プロテニス協会)、WTA(女子テニス協会)、USTA(全米テニス協会)の連名で「スポーツとしてテニスは、米国で再び前面に押し出された人種的不平等や社会的不公正と対峙する」という声明文が出されている。

大会は、28日から再開するとしている。

この大会側の発表前に、準決勝を棄権する意向を示した大坂は、自身のSNSアカウントに日本語で「私はアスリートになる前は黒人女性です。また、黒人女性としては、テニスをしているのを見るよりも、すぐに気をつけなければならない重要な事柄があるように感じます」(原文ママ)と想いを綴った。

「私がプレーしていないときに何かが起こるとは思いませんが、大多数の白人スポーツの中で会話を始めることができれば、正しい方向への一歩だと思います」(原文ママ)

この大坂の投稿に、錦織圭(日本/日清食品)やアンディ・マレー(イギリス)がいいねを送り賛同。女子テニス界の重鎮であるビリー ジーン・キング(アメリカ)も「スポーツ界の抗議運動をサポートする、勇敢で影響力のある動き。沈黙してはいけない」と称賛している。

(テニスデイリー編集部)

※写真は「ウェスタン&サザン・オープン」での大坂なおみ

(Photo by Al Bello/Getty Images)