本紙の調べによると、レオ・メッシはFCバルセロナと合意した7億ユーロ(約876億円)の違約金を支払う必要なく他クラブへの…

本紙の調べによると、レオ・メッシはFCバルセロナと合意した7億ユーロ(約876億円)の違約金を支払う必要なく他クラブへの移籍を実現する可能性がある。
キーポイントとなるのはFIFAとCAS(スポーツ仲裁裁判所)の既存の法律だ。この中には、クラブが選手の獲得を要求した時点で選手の移籍を容認することを義務付ける条項がある。
つまり、マンチェスター・シティやPSG、インテル・ミラノがレオ・メッシの移籍をFIFAに求めた瞬間、バルサはレオ・メッシをこれらのクラブのいずれかでプレーできるように放出せざるを得なくなるということだ。サッカープレイヤーの労働権を尊重する考えがこの法律の根底にある。
移籍へのステップとして選手側は所属クラブに対して一方的な契約の破棄を宣言する文書を送付することになる。
しかし、違約金に関して選手とクラブ双方の意見が対立した場合には、通常の裁判所(具体的にはメッシとバルサが契約を結んだバルセロナの裁判所)にその判断を委ねることになるだろう。
■メッシの今後はどうなるのか?
スペイン政令第1006号が定めるように、メッシがFCバルセロナと合意した7億ユーロ(約876億円)の違約金を一部若しくは全部支払う必要があるのか、それともフリーで移籍することができるのかは裁判所が決定することになるだろう。
また一方で、メッシがスペイン国外のクラブでは無くリーガ・エスパニョーラ所属のクラブへ移籍した場合、スペインサッカー協会(RFEF)のライセンス手続きを進める為に、選手側は裁判官の判決が出る前にバルサに違約金を支払わなければならない。
スペイン国内においてはスペイン国家の法律が優先されるため、FIFAの紛争解決室の権限は抑制されている。スペインでは、裁判所がメッシに支払い義務があると判断した場合、メッシの移籍先となるクラブが支払いの義務を負うことになる。外国のクラブへ移籍する場合、スペイン政令第1006号を適用できない為、選手本人が違約金を支払う義務を負うことになる。