サッカーにおいて、試合を決める大きな要素の一つであるフリーキック(FK)。流れの中ではなく、止まった状態から繰り出される…

サッカーにおいて、試合を決める大きな要素の一つであるフリーキック(FK)。流れの中ではなく、止まった状態から繰り出されるキックがそのままゴールネットを揺らせば、盛り上がりは一気に最高潮へと達する。

この企画『Beautiful Free Kicks』(美しいフリーキック)では、これまでに生まれたFKの数々を紹介していく。

今回は、元イタリア代表FWアレッサンドロ・デル・ピエロ氏がユベントス時代に決めたフリーキックだ。

デル・ピエロ氏は、現役時代“ビアンコ・ネロ”の10番を背負い長らく活躍し、公式戦通算706試合で290ゴール69アシストを記録。この数字はユベントスの中でどちらも歴代最多であり、今もなお破られてはいない数字である。

2012年4月12日に行われたセリエA第32節のラツィオ戦ではチームをスクデットに近づける貴重なFKを沈めている。

アリアンツ・スタジアムに3位のラツィオを迎えたこの一戦。1-1で迎えた82分にデル・ピエロが魅せる。

ゴール正面の位置でFKを獲得すると、キッカーのデル・ピエロはコースを狙いすまし、壁の脇を抜ける低弾道のシュートを選択。壁を越えてくるシュートを予測した相手GKの裏をかき、ワンバウンドしたシュートはゴール左隅へと突き刺さった。

この冷静な一撃で勝利したユベントスはリーグ首位をキープ。そのまま38戦無敗でリーグ優勝を飾っている。