5人制日本代表、3x3日本代表、車いすバスケ日本代表のバスケットボールファミリー8月16日に行われた「BASKETBALL ACTION 2020 SHOWCASE」。5人制日本代表、3x3日本代表、車いすバスケ日本代表のバスケットボールフ…
8月16日に行われた「BASKETBALL ACTION 2020 SHOWCASE」。5人制日本代表、3x3日本代表、車いすバスケ日本代表のバスケットボールファミリーが国立代々木第一体育館に集結した。
このイベントは新型コロナウィルスの影響で国際大会や合宿が行えない中、オンライン配信でファンにプレーを見せる機会として企画された。無観客で行われたイベントだったが、会場内に設置された大型ビジョンには応援するファンの姿が映し出され、さらにはSNSに寄せられた応援ツイートが表示されるなど、“新しい観戦スタイル”で盛り上がりを見せた。
イベントならではの対戦方式となった5人制日本代表による熱い紅白戦。男女の代表メンバーがTeam Action、Team Powerにそれぞれ分かれ、男女で1ゲームを実施し、第1、第2クォーターを女子、第3、第4クォーターを男子が戦った。前半は「WOMEN'S NATIONAL TEAM SHOWCASE Supported by 三井不動産」と称し、女子代表が登場した。
ホーバス代表監督指導のもと、ガードからセンターまで誰もが3Pシュートを打てるようになった女子代表は、第1クォーター序盤からスピードある速い展開でコートを走り回り、互いに高確率で3Pシュートを決めていく。
その中で存在感を見せたのは昨秋アジアカップでMVPを獲得した本橋菜子(東京羽田ヴィッキーズ)。3Pシュートを続けざまに決めて、Team Powerがペースを握る。しかし一方のTeam Actionも、交代で入った根本葉瑠乃(三菱電機コアラーズ)が負けじと3Pシュートを決め、大量リードは許さず。終盤には再び根本が勢いに乗り、続けざまに3Pシュートを決めて、32-29とTeam Actionが試合をひっくり返した。
続く第2クォーターでは、互いに譲らない一進一退の攻防が続く。そんな中、勝負を決めたのは本橋だった。前半残り1分に差し掛かるタイミングで3Pとスティールからのファストブレイクを決めて、54 - 49とTeam Powerがリードを奪う。その後は渡嘉敷来夢(ENEOSサンフラワーズ)もゴール下を沈め、前半は56 - 49とTeam Powerが7点先行して終了した。
そして後半は男子代表が登場。トップ代表経験7人を擁するTeam Actionと、大学生2名を含む若手で構成されたTeam Powerで戦われた「MEN'S NATIONAL TEAM SHOWCASE Supported by SoftBank」。女子代表の得点が持ち越され、56 - 49とTeam Powerがリードした状態で試合はスタートした。
若手主体で構成されたTeam Powerだが、八村阿蓮(東海大学3年)と西田優大(東海大学4年)の東海大学コンビで先制点を挙げると、その後も若さ溢れるプレーでリードを保つ。中でも一際輝きを放ったのが、2016年FIBA U19日本代表として、八村塁(ワシントン・ウィザーズ)らとともに世界の舞台に立ったガードのアイザイア・マーフィー(広島ドラゴンフライズ)だ。リングへのアタックに3Pシュートと、果敢に攻め立て得点を重ねる。第3クォーターだけで9点を挙げる活躍で、Team Powerを引っ張った。
しかし試合は、篠山竜青(川崎ブレイブサンダース)、富樫勇樹(千葉ジェッツ)の代表でおなじみツーガードコンビが絶妙なコンビネーションで主導権を奪い返すと、前半の女子日本代表から引き継いだ得点をひっくり返したTeam Actionが、96 - 86で逆転勝利。最終クォーターの得点だけを見れば、Team Action 27 - 12 Team Powerで圧倒し、貫禄の勝利を果たした。
5人制男女代表チームの試合に先立って行われたデモンストレーションに登場したのは、車いすバスケットボール日本代表。競技の魅力の一つである車いすの操作テクニックを存分に披露し、スピード感あふれるプレーを展開した。
また「3x3シュートトライアル」では3x3女子日本代表が躍動。決められた5箇所でテンポよくシュートを決めて車いすバスケ男子代表、3x3男子日本代表を抑えて見事優勝。正確性の高いシュート力を示した。
一方、3x3男子日本代表は7分に時間が短縮された特別ルールで試合を実施(通常は10分)。見所であるハードプレーを存分に披露し、本番さながらの熱い試合で競技の魅力を伝えた。
男女の5人制、3人制、そして車いすバスケが一堂に会したイベントは、日本バスケ界にとっても初の試み。イベントの配信は合計約75万視聴数と大きな盛り上がりを見せ、イベントを通してTwitterで呼び掛けたハッシュタグ「#バスケで日本を元気に」は、トレンドランキング5位まで上昇するなど文字通り日本に元気を届けた。
写真提供:JBA