延長戦の末に侍ジャパンに敗れたオランダ代表のヘンスリー・ミューレンス監督がこの日、「6番・DH」でスタメン出場した大谷翔平(日本ハム)に改めて賛辞を贈った。■「6番・DH」で試合の流れ変える特大ソロ 延長戦の末に侍ジャパンに敗れたオランダ代…

延長戦の末に侍ジャパンに敗れたオランダ代表のヘンスリー・ミューレンス監督がこの日、「6番・DH」でスタメン出場した大谷翔平(日本ハム)に改めて賛辞を贈った。

■「6番・DH」で試合の流れ変える特大ソロ

 延長戦の末に侍ジャパンに敗れたオランダ代表のヘンスリー・ミューレンス監督がこの日、「6番・DH」でスタメン出場した大谷翔平(日本ハム)に改めて賛辞を贈った。

 東京ドームで行われた12日の強化試合では逆転に次ぐ逆転でタイブレーク制の延長戦に突入。延長10回に大野(日本ハム)のサヨナラ打が飛び出し、日本が9-8で勝利を収めた。この日は5回表終了時点で日本が4点を追う展開となったが、5回裏に先頭の大谷が右翼席上段にソロ弾を突き刺し、流れが一変。この回一挙6得点で逆転に成功し、接戦に持ち込んでいた。

 8回にも二塁打を放った22歳について、試合後、敵将は「大きいだけじゃなくて速いと改めて印象を受けた。投げる姿はビデオでしか見てないが、100マイル(約160キロ)を投げると聞いている。彼を一言で表現するとエリート。今日も大きなホームランを打たれ、次の打席で二塁打も打たれた。最後の打席も打ち取ったが、あと少しで内野安打だった。若さを考えても、非常にエリートだと思う」と改めて絶賛した。

■メジャー移籍時は「投手一刀流」予想

 大リーグのサンフランシスコ・ジャイアンツで打撃コーチを務めるミューレンス監督は、今回の来日ではスカウトも“兼任”。来日前に大谷の投打両方を映像でチェックしてきたそうで、この日の試合前には「オールスターのホームラン競争で優勝したのを見て『誰だ、これは?』と思ったら大谷だったよ」と笑みを浮かべながら語っていた。

 ただ、その際は「メジャーに来るなら一刀流、それも投手専念になるのでは」と予想。「メジャーで打撃成績を残すのは難しい。日本で左の強打者だった選手が、メジャーで同じだけ活躍できたとは言えない。彼(大谷)がメジャーで20本以上ホームランを打つことは想像しがたい。だから、メジャーでは一刀流になるんじゃないかと思う。打撃もできるからナ・リーグに行くのでは。ア・リーグのチームが、中4日で先発させた上にDH出場を許すとは思えない」とも語っていた。

 特大の本塁打を目の当たりにした後でもその考えは変わらなかったようで、この日の試合後にも「打者・大谷はメジャーで通用するか? それは非常に難しい質問だ。イチロー、松井のように日本でいい成績を収めてメジャーで成功した打者もいるが、そうじゃない打者もいる。個人的には(メジャーで)バッター大谷よりもピッチャー大谷を見てみたいと思っている」と語った指揮官。メジャー移籍が実現する際はあくまで「投手一刀流」と考えているようだ。