オランダ代表のヘンスリー・ミューレンス監督が、大谷翔平(日本ハム)の“投手一刀流”を予想した。■来日前に投打両方のビデオチェック、視察後はスピードと体格に驚きも… オランダ代表のヘンスリー・ミューレンス監督が、大谷翔平(日本ハム)の“投手一…

オランダ代表のヘンスリー・ミューレンス監督が、大谷翔平(日本ハム)の“投手一刀流”を予想した。

■来日前に投打両方のビデオチェック、視察後はスピードと体格に驚きも…

 オランダ代表のヘンスリー・ミューレンス監督が、大谷翔平(日本ハム)の“投手一刀流”を予想した。12日に行われた侍ジャパンとの強化試合(東京ドーム)の前に日本人メディアの取材に対応。大谷に話が及ぶと「メジャーに来るなら一刀流、それも投手専念になるのでは」と話した。

 サンフランシスコ・ジャイアンツで打撃コーチを務めるミューレンス監督は、今回の来日ではスカウトも“兼任”。来日前に大谷の投打両方のビデオをチェックしたと言い、「オールスターのホームラン競争で優勝したのを見て『誰だ、これは?』と思ったらオオタニだったよ」と笑った。

 だが、10、11日のメキシコ戦も視察したそうで「あんなに足の速い選手だとは思わなかったし、あんなに身体が大きいとも思っていなかった」と、実際目にした大谷に驚きを隠せなかった。

 その一方で、スカウトとしての厳しい目も光った。「素晴らしい才能を持っているのは明らか。3、4打席見ただけでは正しい評価はできない」としながらも、代打出場したメキシコ戦初戦の空振り三振は「ひどかった」、第2戦の一塁内野安打は「足も速かったが、投手がベースカバーに入るのが遅かったから」と“冷静”にジャッジ。その上で「メジャーに来るなら一刀流、それも投手専念になるのでは」と予想した。

■「ア・リーグのチームが中4日で先発させた上にDH出場を許すとは思えない」

 1994年から3シーズンをロッテとヤクルトでプレーしたミューレンス監督は、「あくまでも自分の主観だが……」と前置きして、こう説明した。

「メジャーで打撃成績を残すのは難しい。日本で左の強打者だった選手が、メジャーで同じだけ活躍できたとは言えない。彼(大谷)がメジャーで20本以上ホームランを打つことは想像しがたい。だから、メジャーでは一刀流になるんじゃないかと思う。打撃もできるからナ・リーグに行くのでは。ア・リーグのチームが、中4日で先発させた上にDH出場を許すとは思えない」

 しかし、大谷はそんな“予想”に抗うように直後の試合で驚異のパワーを見せつけた。「6番・DH」でスタメン出場した22歳は5回の第2打席で右中間スタンド最上段に突き刺す衝撃の一発をマーク。東京ドームは騒然となった。

 今回の強化試合には打者一刀流で出場する大谷だが、来年の第4回WBCでは投手での起用がメインとなる予定。本大会開催前にアメリカでも“次なる大型メジャー移籍選手”として注目を浴びているが、今後もさまざまな評価が各方面から聞こえてきそうだ。