サッカーにおいて、1試合で3得点以上を決めることを表す「ハットトリック」。元々はクリケットで打者を三者連続アウトにするこ…

サッカーにおいて、1試合で3得点以上を決めることを表す「ハットトリック」。元々はクリケットで打者を三者連続アウトにすることをそう呼んでいた。(クリケットにおいて打者を連続でアウトにすることは相当難易度が高い)

サッカー選手にとって、「ハットトリック」は実力を証明する功績でもあるが、そう簡単にはお目にかかれない。この企画『HAT-TRICK HEROES』では記憶に残る「ハットトリック」を紹介していく。

今回は、フルミネンセに所属するブラジル人FWネネがパリ・サンジェルマン(PSG)時代に決めたハットトリックだ。

自身とっての全盛期だったPSG時代には、卓越した左足の技術と創造性を武器に、多くのパリジャンを魅了し、2011-12シーズンにはリーグ・アン得点王も獲得したネネ。2012年5月13日に行われたリーグ・アン第37節のレンヌ戦では、得点王の座を決定づけるハットトリックを決めた。

この試合は前半をゴールレスで折り返すも、後半にネネが大車輪の活躍を見せる。

47分、左サイドをFWジェレミー・メネズが単独で突破すると、最後は中央へ折り返し、これをネネが落ち着いて流し込んだ。

このゴールで波に乗ったネネは58分、ボックス左手前で獲得したFKのチャンスから、左足で見事なコントロールショットを決め、追加点を奪うことに成功する。

そして65分、メネズが倒されて得たPKの場面で、ネネが豪快に真ん中に蹴り込み、ハットトリックを達成している。

このシーズンのネネは、公式戦47試合に出場して27ゴール18アシストのキャリアハイの数字を残し、翌年にはリーグ・アン優勝も経験している。