8月23日、小倉競馬場でGⅢ北九州記念(芝1200m)が行なわれる。 このレースは今回で55回目となるが、「芝1200…
8月23日、小倉競馬場でGⅢ北九州記念(芝1200m)が行なわれる。
このレースは今回で55回目となるが、「芝1200mのハンデ戦」として開催されるのは2006年から15回目だ。その間、2008年の勝ち馬スリープレスナイト、2007年6着のアストンマーチャンが、次走のGⅠスプリンターズS(中山/芝1200m)を勝利。昨年4着のモズスーパーフレアも、スプリンターズSで2着になったのち、今年のGⅠ高松宮記念(中京/芝1200m)を勝利しており、秋、さらに先のGⅠを占う意味でも重要な一戦だ。
荒れるレースとしても知られ、2014年には3連単で395万3810円を記録。そのほか、距離が1200mになった2006年以降だけでも、2007年と2017年に3連単で「100万円超え」が出ているため、人気薄の馬から狙っていけるレースだ。
このレースの特徴として、牝馬が強いことが挙げられる。「芝1200mのハンデ戦」になってからの14回で、牡馬の6勝に対して牝馬は8勝しており、2着、3着もともに8回。牝馬の連対率は牡馬の9.2%を大きく上回る15.8%という好成績を残している。
今年も魅力的な牝馬が多数登録しているが、筆者が真っ先に挙げるのはカリオストロ(牝3歳/栗東・加用正厩舎)だ。
昨年12月の万両賞で勝利したカリオストロ
同馬は重賞未勝利の3歳馬だが、昨年の万両賞(1勝クラス、阪神/芝1400m)で1分20秒4という2歳コースレコードタイムを出したスピード馬。前走の橘S(京都/芝1400m)を勝利してから、約3カ月ぶりの実戦となる。
小倉芝1200mでは2戦して2着2回と、勝利はないが崩れていない。千両賞では1000m通過56秒9のハイラップを刻んで逃げたように、1400m戦で見せる素軽い先行力、ここ数レースでの充実ぶりから見ても、今回のメンバーに入っても通用しそうな気配を感じる。
何より重賞実績がないことから、51kgの軽ハンデで臨めるうえ、それほど人気を集めなさそうなのも魅力的。2018年にも、重賞未勝利の3歳牝馬ラブカンプー(ハンデ51kg)が7番人気ながら3着に入り、続くGⅠスプリンターズSでも11番人気で2着。昨年もディアンドル(ハンデ52kg)が3番人気で2着に入った。軽ハンデの3歳牝馬は狙い目だ。
続いて血統を見てみよう。父エイシンフラッシュはGⅠ日本ダービー(東京/芝2400m)勝ち馬で、カリオストロが短距離を得意とするのは意外に思われるかもしれない。だが、エイシンフラッシュは優れた瞬発力の持ち主。種牡馬の瞬発力が、短距離に対応できるスピードとして産駒に伝わることも珍しいことではない。
そして、3代母はヒシアマゾン。同馬はGⅠ阪神3歳牝馬S(阪神/芝1600m)、GⅠエリザベス女王杯(京都/芝2400m)を制し、GⅠ有馬記念(中山/芝2500m)、GⅠジャパンC(東京/芝2400m)で2着に入った"女傑"だが、「中山/芝1200m」のGⅢクリスタルCでも豪脚を見せて差し切っている。短距離の活躍馬は、必ずしも短距離血統ではなく、スタミナの血が入っていることが多い。その点で、カリオストロも魅力的な血統馬だ。
もう1頭は、牡馬から気になる馬を挙げておこう。トゥラヴェスーラ(牡5歳/栗東・高橋康之厩舎)は、前走の福島テレビオープン(福島/芝1200m)で初のオープン勝ち。小倉芝1200mでは2戦して勝利がないが、3歳時の萌黄賞は強敵モズスーパーフレアに次ぐ2着に入った。
今年の北九州短距離Sでは、約13カ月ぶりの休み明けで、重馬場と悪条件が重なりながらも0秒3差の4着に入っている。萌黄賞で見せた力強い末脚は印象的で、このコースにも合っているはずだ。
血統を見ると、父ドリームジャーニーはGⅠ有馬記念やGⅠ宝塚記念(阪神/芝2200m)を勝った本格派。そして、母の全姉は前述のGⅠスプリンターズS勝ち馬アストンマーチャン。母系は短距離適性の高い血統になっている。伯母同様、このレースを出世のきっかけにしたいところだ。
以上、今年の北九州記念はカリオストロ、トゥラヴェスーラの2頭に期待したい。