2020-21シーズンに向けて準備を進めているブンデスリーガ。そのブンデスリーガにおいて、最も長くプレーする選手となるの…
2020-21シーズンに向けて準備を進めているブンデスリーガ。そのブンデスリーガにおいて、最も長くプレーする選手となるのがフランクフルトの元日本代表MF長谷部誠だ。
2008年1月に浦和レッズからヴォルフスブルクへと完全移籍した長谷部は、2013年9月にニュルンベルクへ完全移籍。2014年7月にフランクフルトに加入した。
フランクフルトで7シーズン目、ブンデスリーガで14シーズン目を迎える長谷部は、ブンデスリーガでプレーする全選手の中で最も長くプレーする選手となる。
新シーズンを前にフランクフルトが長谷部にインタビュー。新シーズンに向けた意気込みや、自身の記録などを語った。
2020-21シーズンのブンデスリーガは9月18日に開幕。約1カ月後に開幕を迎える。ブンデスリーガ閉幕後、ヨーロッパリーグ(EL)で勝ち残っていたフランクフルトだが、ラウンド16でバーゼル相手に敗退。先週からプレシーズンがスタートしたフランクフルトだが、長谷部はつかの間の休暇を楽しんだようだ。
「まだヨーロッパリーグに参加していれば、通常はこの休暇はありませんでした。フランクフルトで家族と一緒に思いがけない自由な時間を過ごしました。しかし今、いよいよ新シーズンが近づいています。ピッチに戻って、スピードアップしていることを嬉しく思います」
2019-20シーズンはブンデスリーガとDFBポカールの他、ELも予選から戦っていたフランクフルト。しかし、新シーズンは国内の2大会のみとなり、試合数が減少。この点はブンデスリーガを戦う上でプラスに働くと考えているようだ。
「昨シーズンはヨーロッパリーグの予選もあり、シーズンがとても早くスタートしました。ブンデスリーガが始まるまでに3週間以上ありました。だから、より集中し、一貫した準備をする機会があります。この観点から、確かに利点として考えられます」
長谷部はキャリアの終盤に差し掛かっており、2020-21シーズンがラストシーズンになる可能性もある。6月に手術したヒザも回復している中、新シーズンの目標を掲げた。
「昨シーズンより良くなることですね(笑)、昨シーズン示した以上のことが確実にできると思うからです。過去2年間は驚くほど多くの試合をプレーし、結局のところ疲れていました。この二重の負担は解消されました。ただ、前進するには、この状況を有利に利用する必要があるのも明らかです」
「最近は想像よりも多くのゴールを与えてしまいました。そこに疑いの余地はありません。多くは単純なボールロストから生まれていますが、その頻度で起こってはいけません。守備のクオリティが決定的な要因の1つであることを認識しなければなりません」
「59ゴールを決め良い状態でした。しかし、60失点を認めてしまったら、自分たちで多くのことを台無しにしていることになります。これは監督が着手することでしょう。彼は全てを注意深く分析し、エラーの原因を排除します。ある部分では個人のプレーに関係していますが、それでもチームとしてのディフェンスにチャレンジします」
◆成功の秘訣は「全てを捧げること」
長谷部は2020-21シーズンのブンデスリーガにおいて、最も長くプレーする選手となる。14シーズンに渡って一線でプレーしていることは若手のお手本にもなるなか、長谷部は長くプレーする秘訣を明かした。
「クラウディオ・ピサーロは引退し、オリバー・フィンクはデュッセルドルフ(2部に降格)のため、ブンデスリーガでプレーしなくなりました。しかし、それは僕には関係ありません。まだ、ピッチを新鮮に感じています」
「若い選手の数人が、このレベルで長くプレーする方法を僕から知りたがっていました。僕はいつも言っています。『プレーするキャリアは長くは続かない。最大で20年だ。この間、サッカーをするために全てのことを捧げなければならない』。僕は、これが成功の秘訣だと思っています」
長谷部は、キャプテンとして長らく日本代表を牽引したが、2018年のロシア・ワールドカップを最後に日本代表から引退。当時のことを語り、フランクフルトでのプレーに集中していると明かした。
「当時の僕にとって、そのステップは簡単ではありませんでしたが、肉体的にも精神的にもストレスを最小限に抑える必要がありました。辞めた後は、フランクフルトに集中できているので、調子が良いです」
2019-20シーズンはアジア人としてブンデスリーガの最多出場記録を樹立。元韓国代表であり、フランクフルトの先輩でもあるチャ・ブンクン氏の記録を塗り替えた。外国人選手という括りでもトップ10入りが見えてくる中、長谷部はこの記録に興味はなく、チームのために戦うことが重要だと強調した。
「このようなデータをあまり興味深いと感じていないことを認めざるを得ません。チャ・ブンクン氏の記録を塗り替えたことは知っていますが、かつてはその数を達成することがいかに難しかったかも知っています」
「外国人選手が3人までしか出場できないという制限、そして一般的な医療やスポーツ医学の条件もありました。だから、僕はチャ氏や他のレジェンドの前に自分を考えることはありません。何れにしても、個人のランキングよりも、フランクフルトに対するパフォーマンスの方が重要です」
同じブンデスリーガでもプレーし、日本代表でもプレーしたDF内田篤人は現役引退を決断した。一方で、MF遠藤渓太(ウニオン・ベルリン)、2部にはDF室屋成(ハノーファー)もが新たにドイツへ渡りキャリアを積んでいく。ブンデスリーガ開幕まで1カ月。長谷部誠の挑戦は、昇格組のアレマニア・ビーレフェルト戦からスタートする。