侍ジャパンの小久保裕紀監督が改めて大谷翔平(日本ハム)の能力に驚きの声を漏らした。■ジャイアンツでセットアッパー務めた右腕が心底感心「彼は一流選手に属する」 野球日本代表「侍ジャパン」は11日、東京ドームでメキシコとの強化試合に臨み、11-…

侍ジャパンの小久保裕紀監督が改めて大谷翔平(日本ハム)の能力に驚きの声を漏らした。

■ジャイアンツでセットアッパー務めた右腕が心底感心「彼は一流選手に属する」

 野球日本代表「侍ジャパン」は11日、東京ドームでメキシコとの強化試合に臨み、11-4で快勝した。日本ハムの大谷翔平投手が「3番・DH」で日本代表では“野手初先発”。初回に左翼線への二塁打を放ち、中田翔内野手(日本ハム)のタイムリーで生還するなど、2安打2四球の4出塁、3得点の活躍で打線を牽引した。

 3回の第2打席は四球で出塁し、坂本の犠飛で生還。5回は快足を飛ばして一塁内野安打とすると、二盗に成功。その後、三塁まで進み、筒香の一ゴロで生還した。7回にも四球を選び、6打席で4出塁の“大暴れ”だった。

 現役バリバリのメジャーリーガーも、大谷の驚異的な能力に驚きを隠せなかった。9回、メキシコのマウンドに上がったのは今季までサンフランシスコ・ジャイアンツでセットアッパーを務め、オフにFAとなったばかりのセルジオ・ロモ投手。メジャー通算515試合登板で32勝26敗84セーブ142ホールドを誇る右腕だ。ジャイアンツでは2010、12、14年と3度の世界一に貢献している。

 9回1死で大谷と対戦した場面では、フルカウントから膝下への変化球で右飛に仕留めたロモだったが、「彼は一流選手に属する」と手放しで褒め称えた。実は、初回に先発左腕ロドリゲスのカーブを左翼線に痛烈なライナーで運んだ二塁打に驚愕していたという。

「あのツーベースはすごい打撃だった。彼は一流選手の中でもトップの中のトップだ」

 普段、メジャーの強打者たちと対戦している百戦錬磨の右腕が、リップサービスではなく、心から感心した様子で話した。

■大谷の打撃に次々と賛辞、「頭が良くて、完成されたバッター」

 米国ではまだ投手としての評価が高い二刀流だが、ロモは打者としての底知れぬ才能を目の当たりにして、大谷を何度も絶賛。「打者としてはアグレッシブ。頭が良くて、完成されたバッターだ。彼がアメリカでプレーするところを見られたら素晴らしい」。大谷の将来のメジャー入りも熱望した。

 この日は内野安打に盗塁、そして内野ゴロでの生還と快足ぶりを見せつけ、メキシコのエドガー・ゴンザレス監督を「いいアスリートだとは知っていましたけど、あそこまでスピードがあるとは。実際に走っている姿を見て驚きました」と唸らせた。

 バリバリのメジャーリーガーをも驚かせてしまう大谷の能力。メジャーを席巻する日も遠くなさそうだ。