サッカーにおいて、試合を決める大きな要素の一つであるフリーキック(FK)。流れの中ではなく、止まった状態から繰り出されるキックがそのままゴールネットを揺らせば、盛り上がりは一気に最高潮へと達する。 この企画『Beautiful Free K…
サッカーにおいて、試合を決める大きな要素の一つであるフリーキック(FK)。流れの中ではなく、止まった状態から繰り出されるキックがそのままゴールネットを揺らせば、盛り上がりは一気に最高潮へと達する。
この企画『Beautiful Free Kicks』(美しいフリーキック)では、これまでに生まれたFKの数々を紹介していく。
今回は、インテルに所属するデンマーク代表MFクリスティアン・エリクセンがトッテナム時代に決めたフリーキックだ。
2013年夏にアヤックスからトッテナムへ加入したエリクセン。2020年1月にインテルに移籍するまで、絶対的な司令塔に君臨し、公式戦通算305試合69得点89アシストを記録した。
プレースキックのキッカーも担っていたエリクセンだが、2015年1月28日に行われたキャピタルワン・カップ準決勝、シェフィールド・ユナイテッドとの2ndレグでは、予測できないFKから素晴らしいゴールを決めた。
1-2と1点ビハインドで迎えた試合終了間際の88分、トッテナムはゴール斜め右の位置でFKを獲得する。
キッカーのエリクセンは右利きのため、直接狙うならゴール右側が定石と言う位置だったが、エリクセンは何の違和感も感じさせないモーションからまさかのファーサイドを狙う。
相手GKも完全に反応が遅れると、シュートはゴール左上隅の完璧な位置へと吸い込まれるように入っていった。
GKの予想を上回る天才的なひらめきと、それを実現する右足の精度の高さを併せ持つエリクセンにしかできない芸当だった。