サッカーにおいて、試合を決める大きな要素の一つであるフリーキック(FK)。流れの中ではなく、止まった状態から繰り出されるキックがそのままゴールネットを揺らせば、盛り上がりは一気に最高潮へと達する。 この企画『Beautiful Free K…

サッカーにおいて、試合を決める大きな要素の一つであるフリーキック(FK)。流れの中ではなく、止まった状態から繰り出されるキックがそのままゴールネットを揺らせば、盛り上がりは一気に最高潮へと達する。

この企画『Beautiful Free Kicks』(美しいフリーキック)では、これまでに生まれたFKの数々を紹介していく。

今回は、リヨンのオランダ代表FWメンフィス・デパイが決めたフリーキックだ。

マンチェスター・ユナイテッドでの挫折の後、2017年にリヨンに加入してからはチームの主砲としてゴールを量産してきたデパイ。今季は左ヒザ前十字じん帯を断裂する大ケガを負い、昨年12月から戦線離脱を余儀なくされたものの、リーグ戦での成績は13試合9ゴール2アシストと、高い得点関与率を誇っている。

その活躍は移籍初年度から続いており、2018年5月19日に行われたリーグ・アン最終節のニース戦では技ありのFKを決めている。

この試合で勝利すればリーグ3位となり、翌シーズンのチャンピオンズリーグ(CL)出場権を獲得するリヨンだが、ニース相手に先制を許す。

それでも48分、デパイのゴールで同点に追いつくと、さらに65分にはペナルティアーク左の位置でFKのチャンスを迎える。

決めればCL出場権が大きく近づく状況の中、デパイは完全に相手の意表を突く、壁の下を通すFKを選択。これには相手DFだけでなくGKまで騙され、反応が遅れると、グラウンダーのシュートは、左ポストに当たってゴールネットを揺らした。

試合はその後、両チームが1点を加え、3-2でリヨンが勝利。デパイは3ゴールでハットトリックを達成し、チームのCL出場権獲得と立役者となった。