ビジャレアルは10日、レアル・マドリーから日本代表FW久保建英(19)を1年間のレンタル移籍で獲得したことを発表した。 なお、スペイン『アス』などが伝えるところによれば、今回の契約には買い取りオプションは含まれておらず、200万ユーロ(約…

ビジャレアルは10日、レアル・マドリーから日本代表FW久保建英(19)を1年間のレンタル移籍で獲得したことを発表した。

なお、スペイン『アス』などが伝えるところによれば、今回の契約には買い取りオプションは含まれておらず、200万ユーロ(約2億5000万円)の有償レンタルになるという。また、久保の給与全額をビジャレアルが負担することになる。

2019年6月にFC東京からマドリーに加入した久保は、当初スペイン3部に所属するレアル・マドリー・カスティージャでのプレーが予想されたものの、プレシーズンでの好パフォーマンスをキッカケに、プリメーラ(スペイン1部)のマジョルカに1年間の武者修行に出ることに。

そして、自身初のラ・リーガでは公式戦36試合に出場し、4得点5アシストを記録。とりわけ、今年に入ってからの活躍は著しく、チーム全体のレベルの問題で目に見える結果こそ前述の数字に留まったものの、切れ味鋭い仕掛け、視野の広さとキック精度を生かした高精度のチャンスメークで、アトレティコ・マドリーやバルセロナ、マドリーといった世界屈指のチームを相手にしても堂々たるパフォーマンスを披露していた。

この活躍により、来シーズンはマドリーのトップチームへの復帰も予想されたが、3つの非EU圏外枠の問題や、より出場機会を与えたいというクラブ側の思惑もあり、更なる武者修行の可能性が濃厚に。

そして、久保を巡っては国内外の数十クラブがレンタル先として名乗りを挙げ、レアル・ソシエダやオサスナ、ベティス、アヤックスなどの名前も取りざたされたが、最終的にビジャレアルが新天地となった。

今シーズンのラ・リーガを5位で終え、来季のヨーロッパリーグ(EL)出場権を獲得したビジャレアルは、先月20日にハビエル・カジェハ監督の退任を発表。そして、セビージャやパリ・サンジェルマン、アーセナルなどの監督を歴任したウナイ・エメリ監督が新指揮官に就任している。

なお、現地の報道ではエメリ監督が久保の獲得を熱烈にプッシュしたと言われており、新天地では十分な出場機会が与えられそうだ。

エメリ監督は[4-2-3-1]をベースに複数のシステムを併用することが多く、久保の起用法に関しては現時点で不明だが、ナイジェリア代表FWサムエル・チュクウェゼ、スペイン代表FWジェラール・モレノと2人のレフティーが主力を担う右ウイング、センターフォワードの可能性は低く、アル・サッドへ旅立った元スペイン代表MFサンティ・カソルラが担ったトップ下、左ウイングが主戦場となるだろうか。