8日、SUPER GT(GT500クラス)とスーパーフォーミュラに参戦しているホンダ系チーム、道上龍監督率いるドラゴ・コルセ(GT500でのチーム名はDrago Modulo Honda Racing)が、今季限りで両シリーズへの参戦を終了…
8日、SUPER GT(GT500クラス)とスーパーフォーミュラに参戦しているホンダ系チーム、道上龍監督率いるドラゴ・コルセ(GT500でのチーム名はDrago Modulo Honda Racing)が、今季限りで両シリーズへの参戦を終了する旨が発表された。
ドラゴ・コルセ(DRAGO CORSE)は、ホンダのエースとして2000年GT500チャンピオンに輝くなどの実績を残した名手・道上龍(りょう、43歳)を監督として発足したチーム。スーパーフォーミュラには14年途中から、GT500には15年から参戦を開始した。
今季16年もスーパーフォーミュラには小暮卓史を擁しての1カー体制で、GT500にはNSX勢の一角として参戦中。GT500は武藤英紀とO.ターベイのコンビで戦っていたが、ターベイがフォーミュラE参戦の都合で8月の鈴鹿1000km後にチームを離れ、代わって19歳の牧野任祐を武藤の相棒に抜擢、その初戦タイ大会では2位表彰台を獲得するなど話題にもなった(鈴鹿1000kmではポール獲得)。
道上龍監督のコメント
「このたび、2016年シーズンをもって全日本スーパーフォーミュラ選手権およびSUPER GTシリーズへの参戦を終了することとなりました。スーパーフォーミュラは2014年(途中)から、SUPER GTは2015年から参戦し、監督として2年以上にわたり活動してきました。その間、多くのファン、関係者のみなさまから力強い声援と、多大なるご支援をいただいたことを、この場を借りて心より感謝申し上げます。本当にありがとうございました。
全身全霊をかけてつくり上げてきたチームですので残念ではありますが、今週末(11~13日)のSUPER GTもてぎラウンドが最後のレースになります。みなさまの熱い応援を、何卒よろしくお願いいたします。
なお、DRAGOの所属ドライバーや私自身の来季については、現在ホンダと話を進めており、それぞれ新たなチャレンジを計画しているところです。みなさまには決定次第、ご報告させていただきます。
また、国内のモータースポーツ活動は、DRAGOとして引き続き若手育成の取り組みを継続いたします。今後ともDRAGO、道上龍ともどもご声援のほど、よろしくお願いいたします」
この文面から推察する限り、今回の参戦終了は新たな方向に向かうための選択的なそれであり、この時期にホンダを通して発表されたことからも、参戦終了という文字面から感じるようなネガティブなものではないだろう。
武藤、牧野、小暮の来季レース活動は間違いなく続くものと見られるし、9月のWTCC(世界ツーリングカー選手権)もてぎ大会に選手としてシビックでスポット参戦した道上監督の「私自身の来季について」「新たなチャレンジ」というところからは、もしかすると選手としての本格活動再開という可能性も感じられなくはないところ。今後の展開が注目される。
ドラゴ・コルセにとっての最終走は、今週末、11~13日に栃木県のツインリンクもてぎで開催されるSUPER GT第3&8戦ダブルヘッダーということになる(第3戦は地震の影響で中止になった九州オートポリス大会の代替として実施)。
8月のSUPER GT 鈴鹿1000kmでは道上龍監督(中央)率いるドラゴ・コルセ(#15 NSX)の武藤英紀(右)とO.ターベイ(左)がポールポジションを獲得した(ターベイはフォーミュラE参戦の都合上、このレース後にチーム離脱)。写真提供:Honda
ドラゴ・コルセは今季のスーパーフォーミュラに#34 小暮卓史を擁して参戦中。写真提供:Honda
#34 小暮卓史(スーパーフォーミュラ)写真提供:Honda
ドラゴ・コルセは今季のSUPER GT/GT500クラスに#15 NSXで参戦中。写真提供:Honda
SUPER GTの今季タイ戦では、武藤英紀(右)とGT500デビューだった牧野任祐(左)のコンビで、#15 NSXは2位表彰台を獲得。写真提供:Honda
今季のWTCCもてぎ大会に、道上龍はドライバーとしてシビックを駆って参戦。写真提供:Honda
今季のWTCCもてぎ大会に、道上龍はドライバーとしてシビックを駆って参戦。写真提供:Honda