サッカーにおいて、試合を決める大きな要素の一つであるフリーキック(FK)。流れの中ではなく、止まった状態から繰り出されるキックがそのままゴールネットを揺らせば、盛り上がりは一気に最高潮へと達する。 この企画『Beautiful Free K…

サッカーにおいて、試合を決める大きな要素の一つであるフリーキック(FK)。流れの中ではなく、止まった状態から繰り出されるキックがそのままゴールネットを揺らせば、盛り上がりは一気に最高潮へと達する。

この企画『Beautiful Free Kicks』(美しいフリーキック)では、これまでに生まれたFKの数々を紹介していく。

今回は、ナポリのベルギー代表FWドリエス・メルテンスが決めたフリーキックだ。

メルテンスは、アンデルレヒト、ヘントの下部組織で育ち、オランダのユトレヒトやPSVでプレーした後、2013年7月にナポリへと加入。

加入当初は左ウイングでの起用も多かったが、コンスタントに得点を重ねると、2016-17シーズンはセリエAで28ゴール8アシストと大活躍。2020年6月にはクラブ通算122得点目を記録し、クラブ歴代最多得点の新記録を樹立した。

ドリブル突破や味方とのパス交換から多くのゴールを奪うメルテンスだが、時にはセットプレーでもゴールを奪う。

2017年2月4日に行われたセリエA第23節のボローニャ戦では、FKを含むハットトリックの活躍でチームの大勝に貢献している。

序盤からゴールを奪ったナポリは、2-0で迎えた33分にゴールほぼ正面のペナルティーアーク間際の絶好の位置でFKのチャンスを獲得する。

相手の壁の横にMFマレク・ハムシクが立ち、キッカーはメルテンスが務める。メルテンスがシュートモーションに入る直前でハムシクが避けると、メルテンスはそのコースへと蹴り込んだ。

この動きで相手GKが動揺したのか、メルテンスのシュートに完全に逆を突かれる形となり、シュートはゴール右上へと突き刺さった。

その後もゴールを量産したナポリは、メルテンスとハムシクがダブルでハットトリック達成し、7-1と大勝を収めている。