7日、富士スピードウェイにて来季2017年型のSUPER GTシリーズ・GT500クラス参戦車のメーカーテストが実施され、「レクサスLC500」と「日産GT-R」の2台がドライコンディションのもとで走行に臨んだ。来季のGT500クラス車両規…
7日、富士スピードウェイにて来季2017年型のSUPER GTシリーズ・GT500クラス参戦車のメーカーテストが実施され、「レクサスLC500」と「日産GT-R」の2台がドライコンディションのもとで走行に臨んだ。
来季のGT500クラス車両規定は、14年の大幅改定以降では初めてといっていい明確な変更を受ける。その主眼は安全性向上のためのコーナリング速度抑制、具体的にはダウンフォースの25パーセント削減にあり、レクサス、日産、ホンダの3メーカーはそれに対応したマシンの準備を進めている。これまでにも鈴鹿やオートポリスでテストが実施されてきた。
この日の富士にはレクサスLC500と日産GT-Rの17年型マシンが各1台登場。履いていたタイヤはLC500がブリヂストンで、GT-Rがミシュラン。ドライバーはLC500が立川祐路、石浦宏明、そしてGT-RはR.クインタレッリ、松田次生といった面々であったとそれぞれ推察される。
この日に記録されたベストタイム、直線でのベスト最高速は以下の通り(いずれもタイミングモニター上の数字を目視で拾ったものであり、推定。ベストタイムとベスト最高速は同一周のものとは限らない)。
■11月7日 富士テスト 推定ベストタイム&最高速
LEXUS LC500(#093) 1分30秒071:293.718km/h
NISSAN GT-R(#230) 1分30秒321:289.234km/h
参考:GT500のコースレコード=1分27秒366(今年5月、第2戦の予選Q1で記録)
季節条件も異なれば、一般市販車でいうところのマイナーチェンジ級の車両規定変更を受けての開発テスト途中なので、今季実戦において記録されたタイムとの比較はあまり意味をもたないが、最高速も含めて現状は“やや遅”という水準のように思われる。来年のゴールデンウイークの富士実戦の頃にはどんなタイムが出るようになっているのか、注目されるところだ。
なお、GT-Rが午前、午後とも積極的に周回を重ね、総周回数が100前後に達したと見られるのに対し、LC500はトラブルのためか調整のためかは不明だが、午後のコースインがなかった(ただし昼に別セッションで1時間走行、そこで前記した推定ベストタイムが出ている)。
週末には今季最終2連戦(もてぎ、11~13日)を控えたなかで来季へ向けてのテストも実施という、各陣営“両睨み”の二正面作戦展開。世界的にも有数の開発競争激戦区であるGT500のそれは、(細かいテスト規制等もありつつ)休むことなく続けられている。
今回の富士テストは明日(8日)までの実施予定だ。
レクサスの来季型GT500マシン「LC500」《撮影:遠藤俊幸》
レクサスの来季型GT500マシン「LC500」《撮影:遠藤俊幸》
レクサスの来季型GT500マシン「LC500」《撮影:遠藤俊幸》
日産の来季型GT500マシン「GT-R」《撮影:遠藤俊幸》
日産の来季型GT500マシン「GT-R」《撮影:遠藤俊幸》
日産の来季型GT500マシン「GT-R」《撮影:遠藤俊幸》
日産の来季型GT500マシン「GT-R」《撮影:遠藤俊幸》