斎藤雅樹監督は「率直に嬉しいです」と振り返った。選手たちから胴上げされて「最高でしたよ」と笑顔。今季は巨人の2軍監督としてもファーム日本一に輝いており、「今年は色んな所で(胴上げ)されているからね。今年3回目。ありがたいです」。もちろん、シ…

斎藤雅樹監督は「率直に嬉しいです」と振り返った。選手たちから胴上げされて「最高でしたよ」と笑顔。今季は巨人の2軍監督としてもファーム日本一に輝いており、「今年は色んな所で(胴上げ)されているからね。今年3回目。ありがたいです」。もちろん、シーズン中も重圧との戦いの連続だが、日の丸を背負って頂点まで上り詰め「全然違いますね」と喜びに浸った。

■決勝はオーストラリアに逆転勝利、「向こうのエラー、ミスをつけた」

 侍ジャパンU-23は6日(日本時間7日)、「第1回 WBSC U-23ワールドカップ」(メキシコ・モンテレイ)の決勝でオーストラリアに10-3で快勝し、大会初代王者に輝いた。3点を先制されながら、4回に相手のミスを突いて逆転。さらに、5回には真砂(ソフトバンク)、廣岡(ヤクルト)の一発が飛び出すなど追加点を奪い、突き放した。

 試合後、斎藤雅樹監督は「率直に嬉しいです」と振り返った。選手たちから胴上げされて「最高でしたよ」と笑顔。今季は巨人の2軍監督としてもファーム日本一に輝いており、「今年は色んな所で(胴上げ)されているからね。今年3回目。ありがたいです」。もちろん、シーズン中も重圧との戦いの連続だが、日の丸を背負って頂点まで上り詰め「全然違いますね」と喜びに浸った。

 オープニングラウンドでは11-2と快勝していたオーストラリアが決勝の相手だったが、3点を先制される苦しい展開。指揮官は「3点のリードを取られたことはなかったので、途中は流れがヤバイなと感じだった」と正直に明かす。しかし、4回に相手のミスを逃さなかった。

 1死から2番・植田(阪神)が失策で出塁すると、続く乙坂(DeNA)の右前打で一、二塁。真砂が死球で1死満塁として、5番・山下(DeNA)のゴロを一塁手がグラブで弾く失策で一気に2点を返した。なおも1死一、三塁で6番・三好(楽天)がレフトへ同点犠飛。続く吉持(楽天)が四球で2死一、二塁として、柿沼(ロッテ)の左前打で二塁走者の山下が勝ち越しのホームを踏んだ。

「向こうのエラーとか、そういうところもミスをつけた。うちはその分、しっかり守れたところがよかった」

■「やっぱりピッチャーと守り。それが一番の勝因」

 日本の最大の強みである「守り」で上回っての勝利。1点リードの6回からは、4日の韓国戦で先発し、8回1失点12奪三振の好投を見せていた本田(西武)を投入する執念の采配。本田が6回を3者凡退に抑えると、打線はその裏に真砂、廣岡の一発などで5点を奪取。本田は7回も3者凡退に抑え、2回を無安打無失点5奪三振という完璧な投球で期待に応えた。先発の笠原(ソフトバンク)はこの日は3回3失点とやや苦しんだが、2番手の大野(MHPS横浜)、そして本田の後を継いだ岸本(中日)、歳内(阪神)と無失点リレーを見せた救援陣の投球が光った。

 指揮官は「(救援陣が)しっかり行ってくれたのがよかった。本当は本田は使いたくなかったけど、あの展開なら仕方ない。やっぱりピッチャーと守りですね。うちはそれがしっかり出来たのが一番の勝因だと思います」と大きく頷いた。

 大会NO1チームとの前評判で、重圧を感じながらの9試合。パナマには競り負けたが、8勝を挙げて実力を見せた。斎藤監督は「どういうチームが来るか分からなかったが、オープニングラウンドで日本は強いと実感できるところがあった。優勝しかないという思いが強くなりました」と話す。プロ・アマ混合のチームをまとめ上げ、見事に頂点へと導いた。