競技の年齢問題について語る「経験豊富なスケーターが見たいが…」 フィギュアスケートで2度の世界選手権優勝を誇るイリーナ・スルツカヤ氏(ロシア)。五輪でも2度メダルを獲得した元女王は、母国で度々議論されている競技の年齢問題について「女子フィギ…

競技の年齢問題について語る「経験豊富なスケーターが見たいが…」

 フィギュアスケートで2度の世界選手権優勝を誇るイリーナ・スルツカヤ氏(ロシア)。五輪でも2度メダルを獲得した元女王は、母国で度々議論されている競技の年齢問題について「女子フィギュアスケート界に常に存在してきましたし、これからも解決しないでしょう」と語っているという。ロシアメディアが報じている。

「『女子スケート界の年齢問題は解決しない』ロシアのスケートアイコン、スルツカヤが若手選手、4回転の大流行、劇的なコーチとの別れについて話す」との見出しで記事を掲載したのは、地元放送局「ロシアトゥデー」だった。

 記事によると、スルツカヤ氏は「フィギュアスケートは変わりました。現在女子選手にとってキャリアは短命なものになりました」と現状について言及。こう続けている。

「年齢問題は、女子フィギュアスケート界に常に存在してきましたし、これからも解決しないでしょう。より多くの成熟した、経験豊富なスケーターが見たいです。しかしその一方で、10代スケーターの驚異的な技術を止めることはできないのです!」

4回転なしでも勝つことは「何人かの選手が可能であることを示している」

 ロシアではアリョーナ・コストルナヤ、アンナ・シェルバコワ、アレクサンドラ・トルソワらが台頭。多くの若い選手が4回転ジャンプを成功させるなど、女子フィギュア界は4回転全盛時代となっている。

 この背景についてスルツカヤ氏は「需要は供給を生む。1人のスケーターが4回転を飛べば、それが大きな流行となるのです。なぜなら、現行のルールが4回転に好意的ですからね」と分析している。

 一方で「4回転ジャンプなしで勝つことはできるか? できます。何人かのスケーターが、比較的可能であることを示しています」と、4回転に頼らずとも勝てる方法はあるとも語っている。

「私の意見では、プログラムは芸術性と技術性はよくバランスが取れているべきだと思います。しかし、全てのスケーターが演技構成点の向上に励んでいると言うべきでしょう。ここではかなり進歩しています」

 表彰台に立つため、4回転ジャンプの習得を目指す選手が増えている中、スルツカヤ氏は芸術性と技術性の重要さを説いているようだ。(THE ANSWER編集部)