サッカーにおいて、試合を決める大きな要素の一つであるフリーキック(FK)。流れの中ではなく、止まった状態から繰り出されるキックがそのままゴールネットを揺らせば、盛り上がりは一気に最高潮へと達する。 この企画『Beautiful Free K…

サッカーにおいて、試合を決める大きな要素の一つであるフリーキック(FK)。流れの中ではなく、止まった状態から繰り出されるキックがそのままゴールネットを揺らせば、盛り上がりは一気に最高潮へと達する。

この企画『Beautiful Free Kicks』(美しいフリーキック)では、これまでに生まれたFKの数々を紹介していく。

今回は、ボーンマスのウェールズ代表FWハリー・ウィルソンがダービー・カウンティ時代に決めたフリーキックだ。

リバプールの下部組織育ちのウィルソンは、これまでローン移籍を繰り返して経験を積んできた若手アタッカーだ。昨シーズンはダービー・カウンティでプレーし、チャンピオンシップ(イングランド2部)で40試合に出場。15得点3アシストを記録し、チームの中心として活躍した。

中でも2018年9月25日に行われたEFLカップ3回戦のマンチェスター・ユナイテッド戦ではチームのジャイアントキリングを呼び込む圧巻のFKを決めている。

オールド・トラフォードで行われたこの試合、1点ビハインドで迎えた59分にダービーがバイタルエリア右手前の位置でFKを獲得する。

ゴールまでやや距離はあったものの、ハリー・ウィルソンが思い切り左足を振り抜くと、無回転のシュートは想像もつかない軌道で、ユナイテッドのGKセルヒオ・ロメロが一歩も動けないまま、ゴール左上へと突き刺さった。

同点に追いつかれたユナイテッドはここから主力を投入するも、2-2で90分間の戦いを終える。

その後のPK戦ではユナイテッドの8人目のキッカーを務めたDFフィル・ジョーンズが失敗し、フランク・ランパード率いるダービーが恩師ジョゼ・モウリーニョ率いるユナイテッド相手にジャイアントキリングを達成した。