たった1つのミスが失点に直結するゴールキーパー(GK)というポジション。当然ながらGKがゴールを決めることはほとんどなく、ストライカーやドリブラーに比べて目立ちにくい部分もある。 しかし、裏を返せばセーブひとつでチームを救うこともできる、勝…

たった1つのミスが失点に直結するゴールキーパー(GK)というポジション。当然ながらGKがゴールを決めることはほとんどなく、ストライカーやドリブラーに比べて目立ちにくい部分もある。

しかし、裏を返せばセーブひとつでチームを救うこともできる、勝敗のカギを握るポジションとも言える。今回の企画『Unbelievable Saves』(信じられないセーブ)では、各クラブの守護神たちが見せた驚きのセーブを紹介していく。

今回は、ディナモ・モスクワのロシア人GKイゴール・レシュチュクが見せた好セーブだ。

ディナモ・モスクワの下部組織で育ったレシュチュクは、生え抜きのGKとして同クラブの絶対的守護神である、GKアントン・シュニンの控えを務めているが、同選手の負傷離脱により、2019年8月10日のロシア・プレミアリーグ第5節、ゼニト戦でリーグ戦デビュー。その後の7試合に出場し、守護神の留守を預かった。

そんなレシュチュクは、2019年8月18日に行われた、ロシア・プレミアリーグ第6節のロコモティフ・モスクワ戦で好セーブを見せている。

前半にそれぞれ1点ずつ奪い、1-1で迎えた50分、ロコモティフが、ボックス手前ゴール正面でFKのチャンスを得る。するとキッカーを務めたMFアントン・ミランチュクが、縦回転の強烈なボールを蹴る。壁を越えて、急激に落ちていく変化するボールに対し、レシュチュクは冷静にコースを見極めて横っ飛び。コーナーキックに難を逃れている。

ピンチを逃れたディナモ・モスクワだったが、試合は82分の失点で1-2で敗れている。それでもレシュチュクは、守護神の不在を感じさせないプレーでチームを助け、ファンが選ぶ月のクラブ月間MVPに選出されている。