侍ジャパンU-23代表は5日(日本時間6日)、「第1回 WBSC U-23ワールドカップ」で決勝進出を決めた。試合後、斎藤監督は「いいピッチャーはそうは打てませんから、当然こういうロースコアのゲームになるのは分かっていた。守り勝ちということ…

侍ジャパンU-23代表は5日(日本時間6日)、「第1回 WBSC U-23ワールドカップ」で決勝進出を決めた。試合後、斎藤監督は「いいピッチャーはそうは打てませんから、当然こういうロースコアのゲームになるのは分かっていた。守り勝ちということだと思いますね」と振り返った。

■投手戦も相手失策での勝利に「守り勝ち」、初代王者の座かけて7日に豪州戦

 侍ジャパンU-23代表は5日(日本時間6日)、「第1回 WBSC U-23ワールドカップ」で決勝進出を決めた。スーパーラウンド最終戦で開催国メキシコに3-2でサヨナラ勝利。オープニングラウンドで得たアドバンテージ2勝を含む4勝1敗でファイナルへ駒を進めた。6日(同7日)に行われる決勝戦では、初代王者の座をかけてオーストラリアと対戦する。

 日本は5回に相手のミスで2点を先制するも、好投を続けていた先発・青山(オリックス)が7回に同点2ランを被弾。試合は振り出しに戻った。しかし、8回から2番手・岸本(中日)が気持ちのこもった投球で2イニングを無失点に抑えると、9回裏にチャンスが訪れた。

 日本は先頭・乙坂(DeNA)が三ゴロ失策で出塁。続く打者は4番・真砂(ソフトバンク)。今大会3本塁打の主砲は、ここでバントを決めた。続く山下(DeNA)は敬遠四球。続く主将の三好(楽天)は投ゴロも、相手投手の送球を二塁手が捕球できず、乙坂が生還。相手のエラーで決着がついた。

 試合後、斎藤監督は「いいピッチャーはそうは打てませんから、当然こういうロースコアのゲームになるのは分かっていた。守り勝ちということだと思いますね」と振り返った。1点をもぎ取った9回は、真砂がバントをきっちりと決めたことでチャンスを拡大。雨が降るなどコンディションが悪い中、相手にプレッシャーをかけた。

【次ページ】勝負どころで4番が犠打、斎藤監督の「バント行くか?」に真砂が「大丈夫です」

■勝負どころで4番が犠打、斎藤監督の「バント行くか?」に真砂が「大丈夫です」

 指揮官はこの攻撃について「最初は乙坂が出ても真砂には打たそうと思っていたんですけど、相手ピッチャーが代わったので、真砂に『バント行くか?』と言ったら『大丈夫です』と言うので、バントにしました。やっぱりここは1点。今までやってきた野球は『つないで、つないで』ということだったので、4番であってもきっちり決めてくれた」と話した。

 真砂も「最後の場面で今大会初めてのバントを決められて、最終的にこういう形になって、すごくチームプレーが大事だったなと思い知った試合でした」とうなずく。「ランナーが出たら送るところはしっかり送ってチームに貢献しようと考えてました。1試合1試合、大事なところで打てないのは、自分に苛立つ部分もあるんですけど、それを表に出さずにチームが勝てればいいと思います」。4番の仕事ができなかったことには悔しさを滲ませたが、勝利を呼び込む貴重なバントだった。

 決勝の相手はオーストラリア。初代王者まであと1つに迫った。斎藤監督は「ここまで来たら必ず優勝して世界一になって帰りたいと思います」と宣言。真砂も「スーパーラウンドでは1本しか打っていないので、最終戦、これがラストなので、全て自分の力を発揮できるように頑張りたいと思います」と誓っていた。