明治安田生命J1リーグ第8節、北海道コンサドーレ札幌対ヴィッセル神戸の試合が2日14時より札幌ドームで開催された。 2試合勝ちのない神戸は、アンドレス・イニエスタ、トーマス・フェルマーレン、セルジ・サンペールのFCバルセロナでプレーした3選…

明治安田生命J1リーグ第8節、北海道コンサドーレ札幌対ヴィッセル神戸の試合が2日14時より札幌ドームで開催された。
2試合勝ちのない神戸は、アンドレス・イニエスタ、トーマス・フェルマーレン、セルジ・サンペールのFCバルセロナでプレーした3選手が今季初めて先発に顔を揃えた。
神戸のトルステン・フィンク監督は、開幕前のゼロックス・スーパーカップで起用された経験豊富なメンバーを送り出した。しかし、開始10分でFW古橋亨梧が脚を痛めてプレー続行不可能に。小川慶治朗と交代するアクシデントに見舞われた。
神戸は前線からマンマーク気味にプレッシャーをかける札幌の守備を掻い潜れず押し込まれる。14分にはGK飯倉大樹がパスミス。これをハーフライン付近から高嶺朋樹に直接蹴り込まれたが、ゴールマウス右に外れた。
耐える時間が続いていた神戸はミスから失点した。左サイドからの球足の速いクロスをフェルマーレンがクリアミス。頭での処理を誤ったボールが後方に流れると、走り込んでいた荒野拓馬がゴールに流し込んだ。
先制された神戸だったが、外国人助っ人が決定的な仕事をして追い付いた。フェルマーレンからのロングボールに競り勝ったドウグラスがディフェンダー2枚を引き付けてボックス中央に走り込んだ山口蛍へラストパス。これをフリーの山口がゴールキーパーの動きを見切って左下に蹴り込んだ。
ドウグラスの強靭なフィジカルを生かして振り出しに戻した神戸は、36分にカウンターから決定機を作られたが、菅大輝との一対一はGK飯倉が凌いだ。
ここまで消えていたイニエスタが一発のパスで逆転ゴールを演出する。45分、右サイドから相手の背後に走り込んだ西大伍に、イニエスタがセンターサークル付近から足元に落とすような完璧なロングフィードを通す。西も見事なコントロールでディフェンスの前に入り、最後は西のパスをドウグラスが倒れ込みながら決めた。
後半も前半同様に立ち上がりからスコアが動いた。前半から3バックの連携不足が散見された神戸は、ここでも最終ラインが揃っておらずオフサイドを取り損ねる。右サイドからのGKとディフェンスラインの間に蹴られたクロスボールに誰も着いて行けず荒野に同点ゴールを許した。
点の取り合いとなった一戦は、62分に再び神戸が勝ち越した。札幌のDF進藤亮佑の中途半端なクリアを拾った酒井高徳のパスを、ゴール前に走り込んだ山口が滑り込みながら1点目と同様左隅に流し込んだ。
4点目を奪って試合を決めたい神戸はイニエスタがタクトを振るう。78分にはセンターサークルからドウグラスの足元に吸い込まれるようなスルーパスを通して決定機を演出すると、3分後にはゴール前に顔を出して惜しいシュートを放った。イニエスタの左足から放たれたシュートはボール二つ分ゴール右に外れた。
内容に課題はあったものの、札幌との打ち合いを制した神戸が3試合ぶりの勝利を収めた。敗れた札幌は開幕節以来となる7試合ぶりの敗戦となった。
■北海道コンサドーレ札幌 2-3 ヴィッセル神戸
29分、48分:荒野拓馬
31分、62分:山口蛍
45分:ドウグラス