逆方向への一発に自信「やっていることが身になっている」■ソフトバンク 4-0 西武(1日・PayPayドーム) ソフトバ…
逆方向への一発に自信「やっていることが身になっている」
■ソフトバンク 4-0 西武(1日・PayPayドーム)
ソフトバンクの6年目、栗原陵矢捕手が1日に行われた本拠地・西武戦で先制の3ラン。この一発で打点は29となり柳田悠岐外野手を超え、ついにチームトップに躍り出た。
開幕当初は1番打者として主にチャンスメークに徹していた栗原。7月に入って一時スランプに陥ったが、7月24日の日本ハム戦から5番に座ると徐々に調子を取り戻してきた。月が変わった1日の西武戦でも初回に逆方向へへ3ラン。いきなり貴重な先制点を叩き出したことで、石川柊太の完封劇を好アシストしたともいえるだろう。
「追い込まれたので、とにかく三振だけは(しないように)と思っていました。本当に入るとは思わなかったです。逆方向に大きい当たりが打てたことは、ちょっとずつやっていることが身になってるのかなと思います」
これで7月24日以降の5番での成績は31打数10安打で打率.323、3本塁打、11打点。まさに中軸らしい、走者を還すバッティングだ。この日の3打点で打点は「29」となり、柳田の27打点を抜いてチームトップに立った。その柳田は31日にプロ野球タイ記録となる月間32得点を記録したが、栗原がその記録にも大きく貢献している。
打点については「前にすごい先輩方がいて、1アウト三塁とか二、三塁とか、そういう場面で回してもらっていますし、楽な気持ちで打席に入らせてもらっているので感謝しかないです」と、1番から4番までの“繋ぎ”に感謝する。しかし、そこで実際に打てるという勝負強さがあるからこそのチーム打点王だ。得点圏打率も4割を超える。
工藤監督も栗原の成長を実感「ここ最近は投手に対して素直に入るようになった」
工藤公康監督も「最初打っていた頃は無心。ここ最近は投手に対して素直に入るようになったことが結果に繋がっていると思う。もちろん本人もいろいろと考えているとは思いますけど」と評価する。少し調子を落とした時期には練習の度に「考え過ぎるな」と何度も声をかけていただけに、指揮官としても栗原の復調を何よりも頼もしく感じているはずだ。
勝負強さのカギは追い込まれてからの“頭の整理”だ。
栗原が5番打者として放った10本の安打のうち、半数以上の6本がカウント的に追い込まれてから生まれた安打だ。うち3本はチャンスでのタイムリーや本塁打で5打点を挙げている。追い込まれてからでも打てる秘訣を「追い込まれた段階でもう1回整理して、どういうボールがあるのか、どういうボールが多いのかを頭の中に入れながら集中して打席には入れているからだと思います」と説明した。
さらにスランプの時期が短く済んだことについては「今一つ切り替えられないことが多かったですが、自分はまだまだそんな選手じゃないですし、もう1回『1打席1打席に集中して打席に入ろう』とシンプルに考えるようにしました」と振り返った。
強力打線が売りのソフトバンクで5番を打つが「打順によって自分のスタイルを変えないようにしているし、1打席1打席集中していくだけです」と同じ言葉を繰り返す。間もなくデスパイネ、グラシアルのキューバ勢がチームに戻ってくるが、負けるつもりは毛頭ない。
「キューバ勢が帰ってきて自分が役割がないとなると、情けない気持ちになる。そこは勝負ですし、勝てるような結果を求めていきたいです。自分の売りは打撃。得点圏に強いと言われるようになりたいですし、ランナーがいない場面では出塁率にこだわっていきたいです」
どこまでも貪欲にレギュラー獲りに燃える栗原は、今シーズン、真のブレークを果たしそうだ。(藤浦一都 / Kazuto Fujiura)