サッカーにおいて、試合を決める大きな要素の一つであるフリーキック(FK)。流れの中ではなく、止まった状態から繰り出されるキックがそのままゴールネットを揺らせば、盛り上がりは一気に最高潮へと達する。 この企画『Beautiful Free K…

サッカーにおいて、試合を決める大きな要素の一つであるフリーキック(FK)。流れの中ではなく、止まった状態から繰り出されるキックがそのままゴールネットを揺らせば、盛り上がりは一気に最高潮へと達する。

この企画『Beautiful Free Kicks』(美しいフリーキック)では、これまでに生まれたFKの数々を紹介していく。

今回は元アルゼンチン代表FWのフリオ・クルス氏がインテル時代に決めたフリーキックだ。

2003年にインテルへ加入したフリオ・クルス氏。2009年にラツィオに移籍するまで貴重なバックアッパーとしてピッチに立てば仕事を果たした。在籍6年で公式戦197試合に出場し75ゴールを記録している。

フリーキックの技術も一級品であり、2003年の11月29日に行われたセリエA第11節のユベントス戦では名手ジャンルイジ・ブッフォン相手に見事なFKを決めている。

デッレ・アルピで行われたこの試合、インテルは12分にペナルティーアーク左の位置でFKのチャンスを獲得すると、キッカーのフリオ・クルスは迷うことなく右足を一閃。強烈なシュートは、ブッフォンも届かないファーサイドへと突き刺さった。

この試合、フリオ・クルスのドッピエッタを含め、3-1でインテルは勝利。1993年3月21日以来となる、1993年3月21日以来、ユベントスのホームでリーグ戦勝利を収めたことがなかったインテルの負の歴史に終止符を打った。

フリオ・クルス氏は、この試合を初めユベントスとの試合では度々活躍を見せており、フェイエノールト時代の1997-98シーズンにもチャンピオンズリーグで対戦した際に2得点を奪っており、“ユベントス・キラー”ぶりを見せている。