WBSS公式YouTubeのインタビューに登場 ボクシングのWBAスーパー&IBF世界バンタム級王者・井上尚弥(大橋)は、WBO同級王者ジョンリエル・カシメロ(フィリピン)との3団体統一戦が新型コロナウイルスの影響で延期となっている。次戦の…

WBSS公式YouTubeのインタビューに登場

 ボクシングのWBAスーパー&IBF世界バンタム級王者・井上尚弥(大橋)は、WBO同級王者ジョンリエル・カシメロ(フィリピン)との3団体統一戦が新型コロナウイルスの影響で延期となっている。次戦の発表が待たれる井上は、昨年11月に優勝したワールド・ボクシング・スーパー・シリーズ(WBSS)の公式YouTubeに登場。インタビューでは今後の戦略を披露し、カシメロ戦以外に将来的なスーパーバンタム級転級の選択肢も明らかにしている。

「Naoya Inoue」の名前を世界に知らしめたWBSSの公式メディアのインタビューに登場したモンスター。まずWBSS参戦時の心境に触れ、「スーパーフライ級時代はマッチメークに少してこずっていた部分もあるので、WBSS出場決定時には本当に強い選手とやれることを楽しみにしていた」と語っている。

 2018年10月の初戦、フアン・カルロス・パヤノ(ドミニカ共和国)戦については「戦う前はまさか70秒で勝てると思っていなかった。倒す直前にはゾーンに入っていて、パヤノと自分の動きがスローモーションで見えるぐらいの出来栄えでした」と衝撃の70秒KOを回想。

 続くエマヌエル・ロドリゲス(プエルトリコ)との準決勝は「初めてのグラスゴーでの戦いで。自分自身すごくワクワクした思い出。グラスゴーに乗り込み、ロドリゲス戦を迎えました。そして、最高の形で勝つことができたので最高の思い出になっています」と振り返っている。

ドネア戦は「フルに出し切れた試合だった」

 そして昨年11月のノニト・ドネア(フィリピン)とのファイナル。12ラウンドの激闘の末の勝利だったが、「ドネアは自分にとって、自分の中でレジェンドという存在だった。戦う前からどんな戦いになるかと想像できなかった。戦ってみて、2ラウンド目に眼窩底骨折を負い、自分の頭の中をフル回転させながら戦い、判定勝ちをした時は、この試合で自分が何を試されているのか、何を出さなければいけないのか、フルに出し切れた試合だった」と充実感をのぞかせた。

 WBSS全体を振り返っては「WBSSに参加してすごく印象に残ったことは照明などの演出が真っ先に浮かぶ。自分の中での思い出です。ドネアに勝った後のトロフィーの重さ、今でも忘れられません」と話し、注目の今後については「今後はWBOとの統一戦であったり、階級アップだったり、色々と視野が広がってきていると思う。またチームと相談して今後のことは決めていきたいと思う」と発言している。

 井上は以前から「適正階級で戦うことが大事。バンタム級で(減量が)きつくなってきたら上げる」と常々口にしてきた。バンタム級を制すれば、将来的な転級も視野に入ってくるのは間違いない。(THE ANSWER編集部)