世界ランキングリストに名の挙がる8つのスペインクラブの市場価値はCOVID-19以前には41億300万ユーロであり、現在の39億980万ユーロを1億6,400万ユーロ(約202億円)上回っていた。 ブランド・ファイナンス社の調べによれば、レ…

世界ランキングリストに名の挙がる8つのスペインクラブの市場価値はCOVID-19以前には41億300万ユーロであり、現在の39億980万ユーロを1億6,400万ユーロ(約202億円)上回っていた。
ブランド・ファイナンス社の調べによれば、レアル・マドリーは、世界最高の市場価値を持つサッカークラブであり、同じくリーガ・エスパニョーラ所属のFCバルセロナとの差は僅かである。同社によればコロナウイルスのパンデミックにより世界のサッカークラブは7億5,100 万ユーロ(約926億円)の損失を被っているという。
このブランド価値調査ではレアル・マドリーとFCバルセロナがそれぞれ世界の最も価値のあるサッカークラブの第1位と第2位に並んでおり、リーガ・エスパニョーラを世界のサッカー界の頂点に押し上げている。
レアル・マドリーの2020年の市場価値は14億1,900万ユーロ(約1,749億円)であり、今年は前年比マイナス13.8%となっている。
一方でFCバルセロナは昨年と比べ市場価値が1.4%増して14億1,300万ユーロ(約1,741億7000万円)となっている。
マドリー、バルサいずれも市場価値の高いクラブの「トップ5」の残りのクラブのマンチェスター・ユナイテッド(13億1,400万ユーロ)やリヴァプールFC(12億6200万ユーロ)、マンチェスター・シティ(11億2,400万ユーロ)を引き離している。
ちなみに30年後ぶりにプレミアリーグを制したリヴァプールは前回2019年度の調査と比較してブランド価値が最も大幅に上昇したクラブである。
またリーグランキングでは、プレミアリーグの全所属クラブの総価値が85億7,800万ユーロ(欧州リーグ市場価値の44%)とトップとなっており、リーガ・エスパニョーラ(20%)は39億3,800万ユーロ(欧州リーグ市場価値の20%)でブランド価値において第2位となっている。
■コロナウイルスによる大混乱
コロナウイルス発生以前のブランド・ファイナンス社の調査では50のサッカークラブの市場価値の合計は約202億ユーロ(約2兆4,908億円)であった。コロナウイルスのパンデミックがサッカー界に及ぼす最終的な影響はまだわからないが、2020年のランキングではすでに明らかな負の傾向が示されており、現在の50ブランドの市場価格合計は194億6800万ユーロ(約2兆4,005億円)と2019年に比べて大幅に低下している。
また、ランキングに入っている8のスペインクラブを見てみると、COVID-19発生前の市場価値は41億300万ユーロ(約5,059億円)であったが現在の合計額は39億3800万ユーロ(約4,856億円)に下がっている。
ブランド・ファイナンス社のスペイン支部のマネージングディレクターであるテレサ・デ・レムス氏は、現代サッカーはグローバル化に大きく影響されると語り次のように予測している。
「コロナウイルス危機の後、サッカー界はいくつかの課題に直面するだろう。被害の全容はまだ完全には解明されておらず、犠牲者の発生やクラブの倒産、オーナーの変更がある可能性も否定できない」