男子テニスのダブルスで驚異の119個のタイトルを獲得してきた、ボブ・ブライアン(アメリカ)とマイク・ブライアン(アメリカ)の双子のペア。そのブライアン兄弟が語るダブルス成功の秘訣を、ATP(男…

男子テニスのダブルスで驚異の119個のタイトルを獲得してきた、ボブ・ブライアン(アメリカ)とマイク・ブライアン(アメリカ)の双子のペア。そのブライアン兄弟が語るダブルス成功の秘訣を、ATP(男子プロテニス協会)が伝えている。【実際の動画】双子による変幻自在のコンビネーション!

二人はやはり他のペアにはない特徴である、双子であること、そして一緒に過ごす時間が長いことについて言及している。

「同じDNA、同じ血を持っていないと続かないんだ。僕たちの歯は同じで、同じ日に歯列矯正をしている。ボブのリテーナー(歯の固定装置)は僕の口にも合っていたよ」とマイクは語る。

「僕たちは生まれた時からお尻で繋がっているようなものだ。双子って変だと思うよ。配偶者でもないのにこんなに近くにいるのは普通じゃない。切れない絆なんだよ。これだけ長く続くには双子の関係でなければならなかった」「練習中はもちろん、ランチなど一日中一緒にいることになる。それは結婚のようなもので、毎週のように浮き沈みを繰り返している」

二人は現在42歳で、既に20年以上プロとして活躍。ボブが怪我で一時的にツアーを離脱した時を除き、二人は一貫してペアを組んできた。ダブルスのトップ選手といえど、ここまで長くペアを組み続けることは異例だ。そして2001年から2020年まで20年連続でペアでタイトルを獲得してきている。

ボブは「ストレスが絡んでくると色々言われるけれど、試合に負けても、鏡を見て"こうすればよかったのに"とは決して思いたくない。そんな雰囲気はなかった」と話す。とはいえ「何年か一緒にダブルスをやっていると、彼がイライラしてきて、新しい人を探しているんだ」とも明かした。

恐らく通常のペアであれば、そのタイミングでペアを解消するのだろう。それでも二人は変わらずペアを組み続けている。「双子だから息がピッタリだ」と言ってしまうのは簡単だが、つまりはコート上以外でも相手を長年理解できるかが一つ重要なことなのかもしれない。

ブライアン兄弟は昨年、今年の「全米オープン」を最後に引退することを発表。しかし新型コロナウイルスの影響で多くの大会が中止となったため、「もし今年いっぱいあと1試合も戦えない、“全米オープン”にも出場できないとなったら、2021年もプレーを続ける可能性がある」と語っており、引退時期は未定となっている。

(テニスデイリー編集部)

※写真は2019年「ATP1000 インディアンウェルズ」でのブライアン兄弟

(Photo by Yong Teck Lim/Getty Images)