新型コロナウイルス感染拡大にともなう非常事態宣言は解除されましたが、まだ外出を控えている人は多いでしょう。そうした生活…

 新型コロナウイルス感染拡大にともなう非常事態宣言は解除されましたが、まだ外出を控えている人は多いでしょう。そうした生活習慣の変化によって、座り過ぎや運動不足が生じることで、身体の痛みや不調を感じている方も増えているようです。

 そんな身体の痛みのなかでも、脚の痛み、特に「膝の痛み」は、歩くたびに痛みが増してくるため放置はよくありません。年を重ねてから老後の生活に大きく影響する可能性も高く、早めに対処していく必要があります。では、どのようにして予防や改善をすればよいのでしょうか。

膝の構造を理解しよう

 まずは、膝の構造について見てみましょう。膝の関節は、脛骨(すねの骨)の上に大腿骨(太ももの骨)が乗っているだけの構造です。そのため、いくつかの靭帯と筋肉で支えられています。

 膝に関わる主な筋肉として挙げられるのが、太もも前側の筋肉である「大腿四頭筋」、太もも後ろ側の筋肉「大腿二頭筋(ハムストリングス)」、ふくらはぎの筋肉である「下腿三頭筋」。これらは、膝の関節をまたぐようにして付着しています。

 こうした筋肉が縮んで固まったり弱くなると、筋肉が緩衝材の役割を果たさず、衝撃が骨に直接伝わることに。その結果、膝に痛みを感じたり、動きに違和感を覚える症状が出てしまうようです。その状態が長く続くと、いつしか膝の骨が変形し、変形性膝関節症へと悪化していくことになります。

 それを防ぐためには、筋肉のコリや縮みを解消するためのストレッチ、あるいは強化するためのトレーニングなどが必要です。

膝の痛みを予防するストレッチ

 前述した3つの筋肉別に、室内でもできる簡単で効果的なストレッチを紹介します。

大腿四頭筋ストレッチ1.膝を伸ばして座ります。
2.片方の膝を深く曲げ、後ろに寝ます。
3.反対側も同様に行います。

大腿二頭筋(ハムストリングス)ストレッチ1.膝を伸ばして座ります。
2.片膝を曲げ、足裏が反対側の脚の太ももにつくようにして開きます。
3.その状態で前屈します。
4.反対側も同様に行います。

下腿三頭筋(ふくらはぎ)ストレッチ

 下腿四頭筋には、いわゆるアキレス腱伸ばしが有効です。壁を押しながら行うと、さらに効果が上がるでしょう。

 

膝の痛みを予防するトレーニング

 今回紹介するトレーニングは、チューブを使用する“チューブトレーニング”が中心です。

大腿四頭筋トレーニング1.イスに座り、イスの柱と自分の足首にチューブを巻きます。
2.膝を曲げ伸ばしします。
3.反対側も同様に行います。

 膝を伸ばしたときに大腿四頭筋を鍛えることができます。チューブが長すぎると効果がないため、ちょうどいい長さに調節してください。

大腿二頭筋(ハムストリングス)トレーニング1.イスと向かい合い、イスの柱と自分の足首にチューブを巻きます。
2.膝を伸ばしたまま脚を後ろに持ち上げます。
3.反対側も同様に行います。

下腿三頭筋(ふくらはぎ)トレーニング1.壁に向かい合います。
2.壁を手で押すようにして前傾します。
3.その状態で、足首を伸ばしたり曲げたりしましょう。

 トレーニングやストレッチを行うと血液循環がよくなり、脚だけでなく全身にもよい効果が出てきます。ぜひ取り組んでみてください。

[プロフィール]
赤堀達也(あかほり・たつや)
1975年・静岡県出身。小中大でバスケを指導し、独創的理論・論理的指導で体力テスト低水準校が県大会優勝するなど選手育成を得意とする。最高戦績は全国準優勝。2019年度より旭川大学短期大学部准教授として、この理論を応用した幼児体育・健康の研究を行い北海道の子どもの体力向上に努める。またパーソナルストレッチやスポーツスタッキング、部活動改革にも取組む。
[HP] https://mt-a.jimdo.com

<Text:赤堀達也/Photo:Getty Images>