42歳選手が失神KO負け、海外メディア「敗者が破壊されなくて良かった」 ボクシングのWBCシルバーの女子ライトフライ級8回戦(米カリフォルニア)でセニエサ・エストラーダ(米国)がミランダ・アドキンス(米国)に衝撃の7秒KO勝ちを収め、女子史…

42歳選手が失神KO負け、海外メディア「敗者が破壊されなくて良かった」

 ボクシングのWBCシルバーの女子ライトフライ級8回戦(米カリフォルニア)でセニエサ・エストラーダ(米国)がミランダ・アドキンス(米国)に衝撃の7秒KO勝ちを収め、女子史上最短KOが誕生した。歴史的決着の瞬間を海外メディアが続々と動画付きで公開。実力差のあるマッチメークに対して米国のみならずロシアメディアにも波紋が広がっていたが、英紙も「必要なのは7秒の時間と7発のパンチだけだった」と報じている。

 ゴングが鳴り、前に出たエストラーダ。アドキンスのガードの上から強烈なコンビネーションで3発打ち込んだ。最後の左フックが顔面を捉えて足元をぐらつかせると、すかさず連打。左ボディーでガードを下げさせ、顔面にラッシュをかました。そのまま仰向けに卒倒したアドキンス。目が開かず、失神している様子だった。

 試合時間わずか7秒という衝撃の決着。海外メディアは動画付きで報じたが、実力差のあるマッチメークに波紋が広がっていた。米スポーツ専門局「ESPN」のダン・ラファエル記者は自身のツイッターに「文字通りの酷さだった」と投稿すると、「DAZNニュース」のアンドレアス・ヘイル記者も「これは公平な試合ではない」とツイート。ロシア放送局「ロシアトゥデー」は「絶望的なミスマッチ」と報じていた。

 さらに英紙「テレグラフ」も「必要だったのは7秒の時間と7発のパンチだけだったのである」と報道。試合を配信したDAZNの解説者のコメントについて「まるで子羊対ライオンの戦いでした。これは女子ボクシング史上最速のKO劇です」と紹介している。また、米専門誌「リング」のライアン・ソンガリア記者についても「彼の目の前で起きたことを信じられず、もはやアドキンスが破壊されなかったことを良かったと思っている」と説明。同記者はツイッターにこうつづっているという。

エストラーダ「最高のPFPの女子選手になるため」

「見るに堪えない試合だった。ミランダ・アドキンスが大丈夫そうで良かった。しかし、ベルが鳴ったときも意識がなかった。セニエサ・エストラーダのようなキラーと戦うことは彼女にとって難しすぎることだった」

 試合前までデビュー以来18戦18勝だった28歳のエストラーダ。一方、42歳のアドキンスは5戦5勝だったが、デビュー戦や未勝利の選手が相手だった。今回の試合に実力差があったことは否めない。テレグラフによると、エストラーダはDAZNに「最高のパウンド・フォー・パウンド(PFP)の女子選手になるための試合を求めている。私は勝ち続け、世界タイトルを取らなきゃいけない」と話したという。

 試合自体が無謀と指摘されていたカード。WBC公式サイトによると、エストラーダは3月に別の対戦相手との試合を予定していたが、新型コロナウイルスの影響により、試合はキャンセル。代わって組まれたのが、アドキンス戦だったという。(THE ANSWER編集部)