28歳エストラーダが42歳選手に7秒KO勝ち、海外メディア「絶望的なミスマッチ」 ボクシングのWBCシルバーの女子ライトフライ級8回戦(米カリフォルニア)でセニエサ・エストラーダ(米国)がミランダ・アドキンス(米国)に衝撃の7秒KO勝ちを収…

28歳エストラーダが42歳選手に7秒KO勝ち、海外メディア「絶望的なミスマッチ」

 ボクシングのWBCシルバーの女子ライトフライ級8回戦(米カリフォルニア)でセニエサ・エストラーダ(米国)がミランダ・アドキンス(米国)に衝撃の7秒KO勝ちを収め、女子史上最短KOが誕生した。歴史的決着の瞬間を海外メディアが続々と動画付きで公開。実力差のあるマッチメークに対して米国のみならずロシアメディアにも波紋が広がっていたが、勝者は「リングでは止まらない」「相手も私を倒しに来る」などと語っている。

 ゴングが鳴り、前に出たエストラーダ。アドキンスのガードの上から強烈なコンビネーションで3発打ち込んだ。最後の左フックが顔面を捉えて足元をぐらつかせると、すかさず連打。左ボディーでガードを下げさせ、顔面にラッシュをかました。そのまま仰向けに卒倒したアドキンス。目が開かず、失神している様子だった。

 試合時間わずか7秒という衝撃の決着。海外メディアは動画付きで報じたが、実力差のあるマッチメークに波紋が広がっていた。米スポーツ専門局「ESPN」のダン・ラファエル記者は自身のツイッターに「文字通りの酷さだった」と投稿すると、「DAZNニュース」のアンドレアス・ヘイル記者も「これは公平な試合ではない」とツイート。ロシア放送局「ロシアトゥデー」は「絶望的なミスマッチ」と報じていた。

 試合前までデビュー以来18戦18勝だった28歳のエストラーダ。一方、42歳のアドキンスは5戦5勝だったが、デビュー戦や未勝利の選手が相手だった。今回の試合に実力差があったことは否めない。ESPNは勝ったエストラーダのコメントを紹介。こう語っているという

「期待していた結果だった。5勝0敗という実績ながら私と戦うためにリングに上がってくれた彼女に尊敬の念を示したい。もし彼女がいなかったら、私は今夜試合をする相手が見つからなかったかもしれない。彼女に感謝している。願わくは、次回は世界チャンピオンの誰かと戦いたい」

コロナ禍で相手見つからず、経験値に差「最初から攻めに行った」

 試合自体が無謀と指摘されていたカード。WBC公式サイトによると、エストラーダは3月に別の対戦相手との試合を予定していたが、新型コロナウイルスの影響により、試合はキャンセル。代わって組まれたのが、アドキンス戦だったという。ESPNによると、エストラーダはこう続けている。

「彼女が立ち上がって、この試合の相手をしてくれたことに私は信頼を置いている。私はチャンピオンの座を狙っていたけど、新型コロナウイルスの影響でミランダが唯一の対戦してくれる相手だった。私はプロやアマチュアの経験が彼女より多いので、最初から攻めに行った。パンチが止まらなかった。結果はKO勝ちになるとは思っていたけど、どれくらいで試合が終わるかまでは予想していなかった」

 米専門メディア「ボクシングシーン.com」もエストラーダのコメントを掲載。「一度リングに上がったら、パンチを打って止まらなかった。彼女も私を倒すためにそこにいるわけで、私もKOする気でいた」と説明しているという。(THE ANSWER編集部)