オートバイのロードレース世界選手権(WGP)の最高峰クラス、モトGPが19日、ようやく開幕した。 新型コロナウイルスの感染拡大の影響で3月8日に行われた開幕戦カタールGPでは下部クラスのモト2とモト3が実施され、モトGPは選手や関係者の…
オートバイのロードレース世界選手権(WGP)の最高峰クラス、モトGPが19日、ようやく開幕した。
新型コロナウイルスの感染拡大の影響で3月8日に行われた開幕戦カタールGPでは下部クラスのモト2とモト3が実施され、モトGPは選手や関係者の渡航の問題などで中止に。その後、開催カレンダーも大幅に改められ、約4カ月の休止期間を経て7月のシリーズ再開が決定。第2戦がスペインGPとして組み込まれ、モトGPを含めた3クラスが開催された。
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スペインGPを走行するM・マルケス(ホンダ提供)
事実上の今季初戦となったモトGP決勝では大波乱があった。5年連続7度目のモトGP王者を狙っていたレプソル・ホンダのマルク・マルケス(27)=スペイン=がレース中に転倒して右上腕を骨折。スペインのバルセロナ大学病院で緊急手術を受けることになった。
これでチャンピオン争いから一歩後退する恐れが出てきた。もともと今季は全20戦を予定していたが、カレンダー変更に伴い、現時点で開催が決まっているのは11月の第14戦バレンシアGP(スペイン)まで。10月の日本GP(栃木・ツインリンクもてぎ)はコロナの影響で中止が決まるなど今季のモトGPは、カタールGPを除いた計13戦にスリム化される可能性がある。
WGPは入賞が15位まで。優勝は25ポイントだが、2位は20ポイントで3位は16ポイント。レースを休むと他選手に大きく引き離されてしまう。そのため、出場選手は骨折しても欠場は最小限にとどめて、無理にでも強行出場する。
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M・マルケスは自身のツイッターで早期復帰を宣言(本人のツイッターから)
スペインGPを制したのはヤマハのファビオ・クアルタラロ(フランス)。一方のM・マルケスはリタイアでノーポイントに終わり、点差はいきなり25ポイントに開いた。
自身のツイッターでも「全力を尽くしてできるだけ早く復帰することを皆に約束する」とピースサインをして宣言したが、2週連続でヘレスで開催されるアンダルシアGP(26日決勝)は欠場を余儀なくされ、復帰は8月以降になりそう。
M・マルケスがモトGPに昇格してタイトルを逃したのは2015年のみ。その年はリタイア6回でランキング3位だった。欠場するレースが多ければ、多いほどタイトルが遠のく。驚異的な回復力でサーキットに戻ってくるしかない。
[文・写真/中日スポーツ・鶴田真也]
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